記事公開:2024.8.23
「寝たきり」※状態の方を介護することになったとき、不安は尽きないのではないでしょうか。
寝て過ごすことが多い方にとっては、動けないことがストレスとなります。少しでも不快感を取り除いてあげるには、介護をする方のサポートが欠かせません。ただし、老人ホームなどの施設に頼らず、自宅で介護をする場合、その負担は大きなものです。
今回は、寝て過ごすことが多い方を自宅で介護する際の注意点や、介護をする方の負担を少しでも軽減するポイントを紹介します。
※大王製紙では、「寝たきり」の状態について「寝て過ごすことが多い」と表現しています。
寝たきりとは、一日のほとんどをベッドで過ごす、または一日中ベッドで過ごす状態のことです。厚生労働省では、要介護認定や介護サービスの計画書を作る際の基準として「障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)」を設けており、ベッドで過ごす時間が長い状態の生活自立度を寝たきりと定めています。
日常生活自立度(寝たきり度)の評価は、介護を受ける方の能力(できること・できないこと)ではなく、「普段の生活の様子」、特に「移動」に関わる状態に注目し、4つのレベルに分けられます。評価基準は下記のとおりです。
■日常生活自立度(寝たきり度)の評価基準
※出典:厚生労働省「障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)」
寝たきりと判定されるのは、ランクBとランクCの2つがあります。ランクBは、日中の多くの時間をベッド上で過ごしますが、座ることができる状態です。食事や排泄はベッドから離れて行います。
ランクCの場合は、1日中ベッド上で過ごし、食事や排泄、着替えなどのすべてにおいて介助が必要です。
寝て過ごすことが多い状態が1週間続くと、約10~15%の筋力低下が見られるといわれています。さらに、筋力が低下することで、「生活不活発病(廃用症候群)」と呼ばれるさまざまな症状を引き起こすことが知られています。
生活不活発病で表れるのは、下記のような症状です。
<生活不活発病の主な症状>
・運動機能の障害:筋肉が衰える、骨がもろくなる、関節が硬くなる
・皮膚の障害:褥瘡(じょくそう:床ずれ)を起こす
・循環器や呼吸器の障害:心機能が低下する、血栓ができる、誤嚥性肺炎を起こす
・消化器系の障害:食欲が低下する、便秘になる、逆流性食道炎になる
・泌尿器の障害:尿路感染症や尿路結石になる、排尿障害を起こす
・代謝の障害:糖質の代謝が悪くなり、糖尿病になりやすくなる
・自律神経や精神の障害:過眠・不眠症になる、気分が落ち込む、幻覚やせん妄が見られる
寝て過ごすことが多い方が生活不活発病になると、元の状態まで回復することが難しくなります。そのため、介護をする方のサポートによって症状を防ぐことが欠かせないといえるでしょう。
寝て過ごすことが多い方の介護では、食事・排泄といった基本的な介助はもちろん、介護を受ける方、介護をする方のさまざまな負担にも気を配る必要があります。
ここでは、寝て過ごすことが多い方の介護時に注意したいトラブルについて解説します。
寝て過ごすことが多い方は、褥瘡ができやすいことに注意が必要です。褥瘡とは床ずれの医学的な呼び方で、寝ているあいだに体の一部が体重で圧迫されて血流が悪くなり、皮膚の一部が赤くなったり、ただれたり、傷ができたりする症状を指します。悪化すると細菌感染を起こし、全身に影響を及ぼしかねません。
普通は体の一部が圧迫されると痛みを感じるので、寝返りを打ったり体の位置を変えたりします。
しかし、寝て過ごすことが多い方の場合、痛みを感じにくかったり、痛くても動けなかったりするため、褥瘡ができやすいのです。
また、床ずれという名前のとおり、床(ベッド)に触れている皮膚の外側と内側のズレが原因でできることもあります。そのほか、本来は自力で回復するはずの傷が治らないほどに栄養状態や抵抗力が低下した場合には、汗・尿などによる汚れ、おむつなどの蒸れなども褥瘡の原因となります。
寝て過ごすことが多い方は、食物や飲み物を飲み込む機能が衰えるため、誤嚥(ごえん)に注意する必要があります。誤嚥とは、本来は食道を通る食物や飲み物が、誤って気管に入ってしまうことです。誤嚥により細菌を含んだ唾液や食べ物が気管に入ると、肺に炎症を引き起こす「誤嚥性肺炎」になる可能性もあります。
寝て過ごすことが多い方は、異物を気管の外に排出する「むせ」や「咳き込み」といった反射が鈍くなるため、誤嚥性肺炎を起こすリスクが高まります。
寝て過ごすことが多い方の介護で基本となる排泄ケアでは、技術的なサポートだけでなく心理的なサポートにも気を配る必要があります。排泄は本来個人的な行為で、他人に見られるだけでその人の尊厳を傷つけかねない、とてもデリケートなものです。
一方で、寝て過ごすことが多い方は自立した排泄が難しく、排泄の失敗は生活意欲を削いでしまうほどに大きな問題となります。
また、排泄の失敗による恥ずかしさや、自分で排泄ができないことへのいら立ちから、おむつの使用に抵抗したり、暴言を吐いたりすることもあるかもしれません。排泄ケアにおいては、介護を受ける方の体の状態に合った適切な排泄ケアを行うとともに、介護を受ける方の気持ちに寄り添う姿勢が大切です。
寝て過ごすことが多い方の介護では、体が不衛生にならないよう適切なケアが必要です。入浴や着替えの介助は、介護をする方にとって大きな負担となります。体力が必要で、時間もかかるため、どうしても介助の頻度が少なくなりがちです。その結果、介護を受ける方の体を清潔に保つことが難しくなります。衛生面に問題があると褥瘡もできやすく、ちょっとした傷口から細菌が入ってしまうと重大な感染症を引き起こしかねません。
皮膚のトラブルを避けるためには、洗髪や清拭(せいしき)を行い、体を清潔に保つことが大切です。介護を受ける方にとっても爽快感が得られ、心理的なリラックス効果も期待できます。
寝て過ごすことが多い方の介護は、介護をする方にとって負担が大きいものです。身体的な疲労だけでなく、終わりの見えない介護に、精神的な負担や経済的な不安を感じることもあるでしょう。
介護によって離職を余儀なくされるケースもあり、介護疲れは介護うつや介護放棄といった、深刻な事態を招きかねません。責任感が強い人ほど介護疲れを溜めやすいといわれますが、適度な息抜きや外部の人に頼ることが大切です。
ここからは、それぞれの注意点の予防策と、それでも防げなかった場合の対処法をご紹介します。
褥瘡を防ぐには、体の一部に圧迫が集中することや、ベッドと体のズレを避けることが第一です。仰向けで寝ている場合、仙骨部というお尻の出っ張った部分や尾骨、背骨、かかと、後頭部など、ベッドと接する部位に褥瘡ができやすい傾向があります。
そのため、圧迫されやすい部位を意識して体位を変える「除圧(じょあつ)」や、皮膚の摩擦を軽減することが褥瘡予防につながります。具体的な褥瘡の予防法は下記のとおりです。
<褥瘡の予防法>
・定期的に体位を変える
・体圧分散マットレスやクッションなどの褥瘡予防グッズを使う
・衣類やシーツは、しわを伸ばし、縫い目が当たらないようにする
・肌触りがよく通気性や吸湿性に優れた衣類を選ぶ
・栄養状態を整える
・血行を促す
・皮膚を保湿する
・身体を清潔にする
褥瘡を見つけたら、早めに医師や看護師、ケアマネジャーへ相談しましょう。悪化すると患部が壊死することもあるため、適切な医療処置が必要です。
早く褥瘡を発見できれば傷の治りも早くなります。皮膚の状態を毎日観察することが悪化防止につながります。
誤嚥を防ぐためには、常に前かがみの姿勢で食事をすることが重要です。前かがみの姿勢になると、気道が狭くなり、食道が広がります。そのため食べ物を飲み込みやすくなり、食べ物が誤って気道に入るリスクも軽減できます。
ベッドで食事をする場合でも、足を下ろして座り、前かがみの姿勢になることが大切です。座位を保つことが難しく、ベッド上で食事をする方は、ベッドの角度を60°以上に起こします。顎は引いた状態で食事ができるように姿勢を整えましょう。頭の後ろ・背中に枕やタオルを当てると姿勢が安定します。
また、食事を介助する際は、下記のポイントをチェックしてみてください。
<食事介助のポイント>
・介護をする方は、介護を受ける方の横に並んで座る
・食べ物は少量ずつすくう
・スプーンは介護を受ける方の口の少し下から運ぶ
・1回ごとにしっかり飲み込んでいることを確認する
介護を受ける方のペースに合わせて、あせらずに介助することが一番のポイントです。
排泄ケアにおいて、介護を受ける方の自尊心を傷つけないためには、できるだけ自立した排泄をサポートすることが大切です。ここでは、寝て過ごすことが多い方の排泄ケアのポイントを詳しく紹介します。
寝て過ごすことが多い場合でも、介助があれば座れる状態であれば、なるべく座位で排泄を行えるようにサポートします。座位での自然な排泄は、自分で排泄する力を維持・向上させるためにとても重要です。
ベッドに寝たままの状態では、便や尿が出にくくなります。これは、座っている姿勢が、人間の生理に沿った自然な排泄の姿勢だからです。そのため、寝て過ごすことが多い場合でも、介護を受ける方が自分で尿意や便意を伝えられるあいだは、意思表示してもらうようにお願いしましょう。トイレまで移動するのが難しい場合は、ポータブルトイレを用意します。
また、ズボンを下ろす、トイレットペーパーを取るといったことができるあいだは自分でしてもらい、できないことだけを介助することが大切です。人は1日に何度もトイレに行くので、少しでも体を動かすことが、身体機能の維持にもつながります。
寝て過ごすことが多い方の排泄ケアでは、排泄する場所の環境を整えることも大切です。トイレまで移動できる場合は、介護をする部屋とトイレの距離を近くすることで、失禁を防げるかもしれません。
また、手すりを設置するといった工夫も、介護を受ける方の自立を助けます。座位での排泄を介助する場合は、下腹部にタオルなどをかけてプライバシーに配慮しましょう。カーテンやドアを閉める、ついたてを設置するといった、周囲からの視線に対する配慮も必要です。
寝て過ごすことが多い方の排泄ケアでは、決まった時間に声がけをするなどして、トイレタイムをルーティン化するのがおすすめです。寝て過ごすことが多い場合、尿意や便意を感じにくくなる傾向があります。
自分で尿意や便意に気づけないと失禁しやすくなり、介護を受ける方が排泄に対する自信をなくしてしまうきっかけになりかねません。毎食後、就寝前などトイレに行く時間を習慣にすることで、介護をする方にとっては排泄ケアがスムーズになり、介護を受ける方の失禁の予防にもつながります。
寝て過ごすことが多い方の排泄ケアでは、介護を受ける方の体の状態に合わせて適切な紙おむつを選ぶことが大切です。おむつ交換は介護をする方にとっても負担が大きく、適切な紙おむつを使うことで負担を軽減することができます。
紙おむつを選ぶ際は、介助があれば座れる場合はパンツタイプ、座ることが難しい場合はテープタイプの紙おむつがおすすめです。寝て過ごすことが多い方の場合、パンツタイプよりもテープタイプの紙おむつのほうが交換しやすくなります。
寝て過ごすことが多い方のおむつ交換については、下記のページをご覧ください。
寝て過ごすことが多い方の介護 おむつ交換の事前準備と手順
寝て過ごすことが多い方の介護で清潔を保つには、定期的な洗髪や清拭が必要です。それぞれの具体的な方法について解説します。
寝て過ごすことが多い方の洗髪は、基本的に仰向けに寝た状態で行います。ケリーパッドを利用すれば、寝たままでもベッド上で快適に髪を洗うことが可能です。
ケリーパッドは頭を覆う大型の洗面器で、市販の商品のほか、くるくると巻いたバスタオルをビニールシートで覆って簡易的に作ることもできます。洗髪にあたっては介護を受ける方の耳に水が入らないように耳栓などをし、お湯やドライヤーの熱でやけどをしないよう、十分注意しましょう。介護を受ける方の体が冷えないよう、室温を温かく保ち、髪はすぐに乾かすことが大切です。
清拭は、お湯に浸けて絞った温かいタオルで体を拭いて、清潔を保つケアです。温かいタオルを使うことで血行が良くなり、褥瘡予防にもなります。介護を受ける方の体調が良い日を選んで室温を温かく保ち、外部から部屋が見えないようにする、拭いていない部位はバスタオルで覆うなど、プライバシーに配慮して行いましょう。
清拭は上半身から始め、下半身、陰部の順に行います。全身を見る機会でもあるため、褥瘡ができていないかなど、皮膚の状態をチェックしてください。
なお、一度に全身を拭くと時間がかかり、介護を受ける方が疲れてしまうことも少なくありません。ご本人の状態に応じて「今日は顔と腕だけ」「今日は足だけ」と分けて行うと負担を減らせます。ただし、陰部は毎日拭いて清潔を保ちましょう。
デイサービスなどへの外出が難しく、自宅の浴槽も使いづらい場合は、介護サービスの訪問入浴介護を利用するのがおすすめです。専門の事業者が専用の浴槽を持ち込み、通常は看護師1名と介護スタッフ2名の3人体制で入浴を介助してくれます。入浴前後の体調管理もしてもらえるので安心です。
なお、介護を受ける方の中には、異性のスタッフの介助を受けることに抵抗を抱く方もいるため、事前に本人や介護サービスの提供先に確認することをおすすめします。また、訪問入浴介護を利用するには、事前に医師による許可を受ける必要があります。
寝て過ごすことが多い方の介護で、少しでも負担を減らすには、介護保険サービスや公的な助成の活用が不可欠です。ここでは、介護にあたって利用できるサービスや制度を紹介します。
要介護認定を受けると、国の介護保険制度によってさまざまな介護保険サービスを受けられます。介護保険サービスは大きく「居宅サービス」と「施設サービス」に分けられます。
居宅サービスとは、在宅で受ける「訪問サービス」や、施設に通って受ける「通所サービス」「短期入所サービス」などのことです。施設サービスは、特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった介護保険施設に入所するサービスを指します。
居宅サービスの中でも、在宅で利用できる訪問サービスには、下記のような種類があります。
■在宅で受けられる訪問サービス
このほかに、介護ベッドや車いすなどの福祉用具の貸し出しを受けることも可能です。また、2006年の介護保険制度改正によって地域密着型サービスが創設され、市区町村指定の事業者が地域住民にさまざまなサービスを提供しています。サービス内容は地域によって異なるため、担当のケアマネジャーや最寄りの地域包括支援センターに問い合わせてみましょう。市区町村のウェブサイトでも確認できます。
介護保険で利用できるサービスは、厚生労働省の「公表されている介護サービスについて」で確認できます。
寝て過ごすことが多い方の介護は、要介護度が高いため、国や自治体によるさまざまな補助金や助成制度の利用が可能です。国の制度としては、負担限度額を超えた介護サービス費が払い戻される「高額介護サービス費」や、医療保険と介護保険の自己負担額を合算した際の負担が軽減される「高額医療・高額介護合算療養費制度」などがあります。自治体の制度には、在宅で介護をする方に支給される「介護手当」や、介護のための自宅リフォーム費が補助される「居宅介護住宅改修費」などがあります。
介護に関する補助金や助成は、基本的に申請しないと受けられないため、まずはケアマネジャーや市区町村の窓口に問い合わせてみましょう。
介護にあたって医療費がかかった場合は医療費控除の対象となり、確定申告をすれば所得税が払い戻される可能性があります。例えば、介護保険サービスで受けた医療系サービスの費用や、介護に必要な大人用紙おむつも対象となります。医療費控除の対象となる項目については、厚生労働省の「医療費控除の対象となる居宅サービス等の対価」にまとまっているので、チェックして確定申告を行ってみましょう。
介護に必要な大人用紙おむつ代の医療費控除申請については、下記のページをご覧ください。
おむつ代が医療費控除の対象に!?必要な書類や申請の流れを解説
監修者のご紹介
中谷ミホさん
介護福祉士、ケアマネジャー、社会福祉士、保育士。福祉系短大を卒業後、介護職員・相談員・ケアマネジャーとして介護現場で20年活躍。現在は介護業界での経験を生かし、介護に関わる記事を多く執筆。介護・福祉関連書籍の監修も手掛けている。
大人用紙おむつ「アテント」シリーズは、介護をする方・介護を受ける方、双方の負担を減らし、毎日を快適に過ごすための工夫を凝らしています。
幅広いラインナップを取り揃えていますので、ぜひぴったりの商品を探してみてください。
「アテント 消臭効果付きテープ式 背モレ・横モレも防ぐ」は、男女共用のテープ止めタイプの大人用紙おむつです。<背モレ防止ポケット>が、寝ているときの背中からのモレを防ぎます。アンモニアなどのニオイをしっかり吸収する消臭機能を備え、洗い立ての肌着の香り付きなのもポイントです。おむつの中心と体の中心を簡単に合わせられるセンターライン付きで、交換の手間も軽減します。
「アテント 消臭効果付きテープ式 背モレ・横モレも防ぐ」については、下記のページをご覧ください。
アテント 消臭効果付きテープ式 背モレ・横モレも防ぐ S
アテント 消臭効果付きテープ式 背モレ・横モレも防ぐ M
アテント 消臭効果付きテープ式 背モレ・横モレも防ぐ L
アテント 消臭効果付きテープ式 背モレ・横モレも防ぐ LL
「アテント 夜1枚安心パッド モレを防いで朝までぐっすり」は、介助があれば座れる方、寝て過ごすことが多い方におすすめの、吸収量の多い尿モレパッドです。肌への接触面積を低減する<お肌ふわさらシート>と、全面通気性シートにより、肌ざわりがふわふわとやわらかく、朝までムレずに快適。63cmの超大判サイズパッドと<超スピード吸収ポケット>の採用で、尿を素早く吸収してモレを防ぎます。
「アテント 夜1枚安心パッド モレを防いで朝までぐっすり」については、下記のページをご覧ください。
アテント 夜1枚安心パッド モレを防いで朝までぐっすり 6回吸収
アテント 夜1枚安心パッド モレを防いで朝までぐっすり 8回吸収
「アテント 軟便も安心パッド」は、テープタイプの紙おむつと組み合わせて使用するパッドです。網目状のシートが、尿や軟便・水様便もしっかり吸収して表面に残さず、お肌さらさら。高さ4cmの立体ギャザーが、横モレを強力にブロックします。介助があれば座れる方や、寝て過ごすことが多い方の排泄ケアにおすすめです。
「アテント 軟便も安心パッド」については、下記のページをご覧ください。
アテント 軟便も安心パッド
寝て過ごすことが多い方を在宅で介護するには、たくさんのケアとサポートが必要です。それでも、介護のポイントを押さえて効率化を図ったり、介護サービスを利用したりすることで、介護をする方の負担を軽減することはできます。
介護疲れは、責任感が強く、我慢強い人に起こりがちです。一人で問題を抱え込むことがないよう、家族や友人だけでなく、ケアマネジャーや訪問介護士とも、日頃からコミュニケーションをとるように心掛けましょう。利用できるサービスや制度を積極的に活用し、地域のみんなで介護する体制を築くことが、介護をする方、介護を受ける方の双方にとって納得できる介護の継続につながります。
寝たきりとは、一日のほとんどをベッドで過ごす、または一日中ベッドで過ごす状態を表します。厚生労働省の「日常生活自立度(寝たきり度)」の基準では、生活自立度をランクJ、A、B、Cの4段階に分類し、ベッドで過ごす時間が長い状態の生活自立度をランクB・Cの寝たきりと定めています。寝たきり度の基準は、下記のとおりです。
<寝たきり度の基準>
・ランクJ(自立):何らかの障害等を有するが、日常生活はほぼ自立しており独力で外出する。
・ランクA(準寝たきり):屋内での生活は概ね自立しているが、介助なしには外出しない。
・ランクB(寝たきり):屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベッド上での生活が主体であるが、座位を保つ。
・ランクC(寝たきり):一日中ベッド上で過ごし、排泄、食事、着替えにおいて介助を要する。
寝たきりの状態が1週間続くと、約10~15%の筋力低下が見られるといわれています。さらに、筋力の低下は生活不活発病(廃用症候群)と呼ばれる症状を引き起こすことがあります。
生活不活発病の症状には、褥瘡(じょくそう)などの皮膚障害や、循環器・呼吸器障害、消化器系障害、泌尿器障害、代謝障害、運動機能障害、自律神経・精神障害などがあります。
寝たきりの状態だと、一般的には要介護4~5の認定を受けられるため、要介護度に合わせた介護保険サービスを利用することができます。介護保険サービスは大きく「居宅サービス」と「施設サービス」に分けられます。
居宅サービスは、在宅で受ける「訪問サービス」や、施設に通って受ける「通所サービス」「短期入所サービス」などです。施設サービスは、特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった介護保険施設に入居するサービスを指します。
画像提供/PIXTA
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