記事公開:2024.6.3
さっきトイレに行ったばかりなのに、また行きたくなってきた…という男性は多いもの。こうした「尿が近い」「トイレの回数が多い」といった症状を「頻尿」といいます。
今回は、クラブエリエール会員の男性に、頻尿に関するアンケートを実施。いつ頃から自分は頻尿だと感じ始めたか、どんな対策をとっているかなどをお聞きしました。また、男性の頻尿の主な原因や、今日からできる頻尿対策もご紹介します。
※コメントは一部抜粋しています。
【調査概要】
調査対象:クラブエリエール会員の20~90代男性
調査期間:2024年3月7日~3月11日
調査手法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:343件
クラブエリエール会員の男性に、「自分はトイレが近い(頻尿)と感じますか?」と質問したところ、75%以上の方が「感じる」と答えました。実に男性の4人に3人は、頻尿だと感じていることになります。
■自分は「トイレが近い(頻尿)」と感じますか?
自分は頻尿だと感じている方に、トイレが近くなったと感じ始めた年齢を聞くと、「60~64歳頃」という人が最も多い結果に。また、6割近くの方が、50~60代で「トイレが近くなった」と感じ始めたことがわかりました。
■「以前よりもトイレが近くなった」と感じ始めたのは何歳頃ですか?
頻尿には「1日何回以上の排尿」といった明確な定義はありません。一般社団法人日本泌尿器科学会によると、一般的には「朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上の場合」を頻尿と呼ぶようです(※)。
ですが、1日の排尿回数には個人差があるため、たとえ8回未満でも「自分自身で排尿回数が多いと感じる場合には頻尿」としています。
※一般社団法人日本泌尿器科学会「尿が近い、尿の回数が多い ~頻尿~」
多くの男性を悩ませる頻尿。その原因は、加齢によるものや病気によるもの、心因性のものなどさまざまです。ここでは、主な頻尿の原因についてご紹介します。
過活動膀胱とは、膀胱が過敏になり、本人の意思とは関係なく膀胱が収縮してしまう状態です。尿がそれほど溜まっていないのに、急に強い尿意を覚えて(尿意切迫感)何度もトイレに駆け込んだり、トイレに間に合わずにモレてしまったりします。過活動膀胱は、加齢による老化現象の場合もありますが、男性では、前立腺肥大症が原因であることが多いといわれます。
前立腺は、膀胱の下に位置する男性にしかない器官。年齢を重ねて大きくなると、膀胱や尿道を圧迫して過活動膀胱や、反対に尿が出にくくなるといった排尿トラブルをまねきます。
また、脳卒中やパーキンソン病といった病気により、膀胱のコントロールがうまくいかなくなって、過活動膀胱になるケースもあります。
残尿とは、排尿した後も膀胱内に尿が残る状態です。前立腺肥大症などで尿が出にくくなる(尿排出障害)と、出し切れなかった尿が膀胱内に残ってしまいます。そのため、すぐに膀胱がいっぱいとなり、何回もトイレに行くこととなります。
膀胱炎や前立腺炎といった尿路感染症も、頻尿を引き起こす原因。炎症により、膀胱の神経が刺激されることで、頻繁に尿意を感じるようになります。
また、感染性のものではない間質性膀胱炎という症状によっても、頻尿となることがあります。
膀胱や近隣の臓器に腫瘍(がん)がある場合、それによる圧迫や刺激が頻尿を引き起こすこともあります。
体が作る尿の量が多い状態(多尿)も、頻尿の原因のひとつです。過剰な水分摂取のほか、利尿作用のある薬の服用、アルコールやコーヒーの大量摂取、糖尿病などの影響で、1日に作られる尿量が増えることがあります。
膀胱や尿道などに病気がなく尿量も通常どおりなのに、ストレスや不安といった心理的な要因でトイレのことが気になり、頻尿となることがあります。
なお、心因性の頻尿の場合、夜寝てしまえばトイレのことが気にならないため、夜間には頻尿症状が現れないケースがほとんど。また、朝起きたときの排尿量も通常どおりです。
1日に何度もトイレに行くのはわずらわしいもの。そこで、自身が頻尿だと感じている男性に「トイレの回数を減らすための対策」について聞いたところ(複数回答)、最も多かったのは「特に対策はとっていない(44.4%)」というもの。
以下、「なるべくガマンして排尿間隔を延ばす(31.3%)」「水分の摂取量を減らす(23.9%)」と続きました。
■トイレの回数を減らすための対策は?(複数回答)
なお、「その他の対策」としては、下記のような意見がありました。
<トイレの回数を減らすためのその他の対策>
「泌尿器科で薬を処方してもらっている」(60代)
「外出前に、何度かトイレに行っておく」(50代)
「漢方薬を飲んでいる」(50代)
「サプリメントを飲んでいる」(50代)
「足上げ運動をしている」(70代)
「特に、夜間寝る前の水分を控えている」(50代)
「紙おむつを着用している」(40代)
頻尿に悩む男性が、日常生活で取り組める対策はいくつかあります。ここでは、症状の軽減や生活の質の向上につながる、今日からできる頻尿対策をご紹介しましょう。
頻尿が気になる方におすすめなのが、排尿日誌をつけることです。排尿日誌には、トイレに行った時間と排尿の量、モレの有無のほか、水分をとった時間と摂取量を記入します。
何日間か日誌をつけることで、自分が1日何回トイレに行っているのか、どれくらい水分をとっているのかといったパターンが見えてきます。
水分は人が生きる上で不可欠なものですが、過剰な水分摂取は頻尿の原因となります。ただし、頻尿を警戒するあまり水分を摂取しないでいると、熱中症や脱水だけでなく、脳梗塞や心筋梗塞のリスクも高まります。
厚生労働省によると、1日に必要な水の量は2.5L。そのうち、1.3Lは食事中の水分や体内で作られるので、毎日1.2Lの水分をとる必要があるとしています。排尿日誌をチェックして、自分の水分摂取量を確認した上で、摂取量を調整してください。
膀胱の訓練をすることで、頻尿の改善が期待できます。具体的には、尿意を感じたときすぐにトイレに行かず、ぐっと我慢してみてください。最初は短時間から始め、少しずつ我慢する時間を延ばしていくことで、膀胱に溜められる尿量を徐々に増やしていきます。最終的には、排尿間隔が2~3時間となるように訓練しましょう。
排尿と関係の深い骨盤底筋という筋肉を鍛えることは、頻尿や尿失禁(尿モレ)の予防・改善に効果があります。骨盤底筋トレーニングにはさまざまな方法がありますが、代表的な方法をご紹介します。
<横になって行う骨盤底筋トレーニング>
1. あおむけに寝て両ひざを立て、ひざのあいだはこぶし1つ分くらい開けます。
2. 息を吐きながら、おならを我慢するように肛門を締めます。
3. そのまま、男性は陰茎の根本を締め、胃のほうへ引き上げるイメージで力を入れます。
4. 5~10秒キープした後、力を抜いてリラックスします。
5. 「2」~「4」を1セットとして、5セット以上行います
頻尿や尿モレにより、日常生活に不安を覚える場合は、尿とりパッドや紙パンツなどの吸水ケア用品を活用するのがおすすめ。おまもり感覚で身に着けておけば、急な強い尿意でトイレが間に合うか不安なときでも安心です。外出時の不安を軽減し、毎日をアクティブに過ごせるでしょう。
監修者のご紹介
伊藤 友梨香先生
泌尿器科専門医。日本泌尿器科学会所属。大学病院の泌尿器科医局に所属し、一般泌尿器、不妊治療などの経験を積んだ後、療養透析を中心とした全身疾患を扱う療養型病院に勤務。雑誌・テレビなどのメディアでも活躍する。
頻尿や、トイレの後のじわっとモレ(追っかけモレ)などの排尿トラブルに悩む男性は多いもの。「外出先にトイレがあるか心配」「汚れやにおいが気になる」といった方におすすめしたい、男性の排尿トラブルに対応した「アテント」シリーズをご紹介します。
「アテント ふだんの下着に使えるパッド」は、いつも使用している布下着につけるタイプの尿とりパッドです。5点ズレ止めテープで下着にしっかり固定でき、45cmのロングサイズ&超立体ギャザーでモレも安心。全面通気性シートで消臭機能も備えています。
「アテント ふだんの下着に使えるパッド」については、下記のページをご覧ください。
アテント ふだんの下着に使えるパッド
「アテント 超うすパンツ 下着爽快 シンプルホワイト」は、紙パンツ本体の凸凹を軽減した「めだたずフィット設計」を採用。胴まわりがもこもこせず、下着のようなきれいなシルエットを実現した、超うすタイプの紙パンツです。洋服の上からはみ出しにくい<ウエストすっきりカット>が特長。日常使いに適した、清潔感のあるシンプルホワイトもポイントです。
「アテント 超うすパンツ 下着爽快 シンプルホワイト」については、下記のページをご覧ください。
アテント 超うすパンツ 下着爽快 シンプルホワイト M
アテント 超うすパンツ 下着爽快 シンプルホワイト L
「アテント うす型パンツ 下着気分 ボクサータイプ」は、脚まわりにしっかりフィットする、ボクサータイプの紙パンツです。アウターに響かない<すっきりストレッチライン>を採用し、吸収体のゴワつきを解消しました。洋服の上からはみ出しにくい<ウエストすっきりカット>が特長。グレーとホワイトのスタイリッシュなカラーパンツです。
「アテント うす型パンツ 下着気分 ボクサータイプ」については、下記のページをご覧ください。
アテント うす型パンツ 下着気分 ボクサータイプ M
アテント うす型パンツ 下着気分 ボクサータイプ L
多くの男性が頻尿の悩みを抱えています。頻尿の原因はさまざまですが、毎日の心構えやトレーニングで改善することが可能です。
「もしかして頻尿かも?」と思ったら、まずは排尿日誌をつけることから始めてみてはいかがでしょうか。日々の対策の積み重ねで、尿トラブルの不安を解消しましょう。
クラブエリエール会員の20~90代男性に、「自分はトイレが近い(頻尿)と感じますか?」と質問したところ、75%以上の方が「感じる」と答えました。実に、男性の4人に3人は、頻尿だと感じていることになります(大王製紙調べ。有効回答数343件)。
男性の頻尿の主な原因としては、「過活動膀胱」「残尿量の増加」「多尿」「尿路感染症・炎症」「腫瘍」「心因性」などがあります。なお、過活動膀胱は、本人の意思とは関係なく膀胱が収縮してしまうというもので、男性にしかない前立腺肥大症が原因であることが多いといわれます。
頻尿改善におすすめなのが、トイレに行った時間と排尿の量、モレの有無、水分をとった時間と摂取量を記入する「排尿日誌」をつけることです。また、その内容を参考に水分摂取量を調整します。そのほか、膀胱訓練や骨盤底筋トレーニングも、頻尿対策に効果的です。
なお、頻尿や尿モレで日常生活に不安がある場合は、尿とりパッドや紙パンツなどの吸水ケア用品を活用しましょう。
画像提供/PIXTA