記事公開:2023.10.20
日本人の国民病ともいえるほど、多くの人を悩ませる花粉症。コロナ禍が落ち着いても、マスクが手放せないという方も多いのではないでしょうか。一方で、マスクをしていても花粉症の症状が出てしまうと、「マスクをしても花粉症には意味がないのでは?」と考えてしまう方もいらっしゃるようです。
今回は花粉対策の視点から、マスクの素材や種類の違いのほか、効果的なマスク選びのポイントなどについてご紹介します。
花粉症は、花粉に対して人間の体が起こすアレルギー反応です。体の免疫反応が、花粉に過剰に反応することで症状が起こります。花粉が鼻や目に入ると、体が花粉を外に出そうとして、くしゃみで吹き飛ばしたり、鼻水や涙で洗い流したりしようとするのです。
なお、花粉症の原因としてはスギ花粉が有名ですが、関東地方なら主に2~4月はスギ花粉、4~5月はヒノキ花粉、6~8月はカモガヤなどのイネ科花粉、8~10月はブタクサやヨモギなどの雑草類の花粉が飛散しており、スギ花粉の季節以外にも花粉症を発症する可能性はあります。
また、北海道と本州の一部では4~6月にかけてシラカバの花粉が飛散するなど、地域によって飛散する花粉や時期が異なります。
マスクをしていても、花粉症の症状が出てしまう場合もあるため、「花粉対策にマスクは意味がないのでは?」という疑問の声も耳にします。ここでは、花粉対策におけるマスクの効果について解説していきましょう。
厚生労働省の「花粉症Q&A集(平成22年度)」では、花粉の飛散が多いときにマスクをすると、吸い込む花粉を約3分の1から6分の1に減らして、鼻の症状を軽減する効果が期待できるとしています。つまり、マスクは花粉対策に効果的ということです。
大量の花粉を体内に取り込むと、体が花粉に対する抗体を産生する可能性が高くなります。そのため厚生労働省は、花粉症ではない人であっても、マスクをして吸い込む花粉の量を少なくすることで、新たに花粉症になる可能性を低くすることが期待できるとしています。一方で、「風が強いと鼻の中に入る花粉はマスクをしていても増え、効果は減弱するといった報告」もあるため、「マスクをしていても完全防備にはならず、過大に信用は禁物」としています。
花粉症にはマスクが効果的ですが、マスクの素材によって花粉を防ぐ効果に差があります。また、マスクの形状もさまざまありますが、花粉症に適したマスクはどのようなものなのでしょうか。
一般的に販売されている主なマスクの素材としては、「不織布」「ウレタン」「布」が挙げられます。なお、この3つの中では、不織布マスクが一番花粉を防ぐ効果が高いとされています。ここでは、それぞれの素材ごとの特徴についてご説明しましょう。
不織布マスクは、繊維を織らずに接着させたシート状の布(不織布)でできたマスクです。不織布を重ねた何層かの構造になっているものが多く、中間の層には花粉やウイルスをキャッチして逃がさないフィルターを備えています。使い捨てなので衛生的なのもポイントです。
ウレタンマスクは、ポリウレタンという伸縮性のあるやわらかい素材を使用したマスクです。肌触りが良く、洗濯して繰り返し使えるといったメリットがあります。また、小さな穴がスポンジのようにたくさん開いているため通気性が良く、呼吸しやすいのが特長です。
一方で、フィルターを備えていないため、花粉を防ぐ性能は不織布マスクに比べると低いとされています。
布マスクは綿でできているマスクで、ガーゼマスクとも呼ばれます。肌にやさしい天然素材であることや、保湿・保温効果が高いこと、洗濯して繰り返し使えることなどがメリットです。
一方で、布の織目が粗いため、花粉を防ぐ性能は不織布マスクよりも低いとされています。
花粉対策に効果的な不織布マスクの形状は、大きく3つのタイプに分けられます。それぞれの特長を把握して、ご自身に合った着け心地、密着度のマスクを探してみてください。
プリーツ型マスクは、マスクの前側がプリーツ構造になったマスクです。プリーツの段のつき方によって階段タイプとオメガタイプがあります。プリーツを広げて顔の形状にフィットさせるので口の動きを邪魔せず、会話していてもマスクがズレにくいのが特長です。
二つ折りマスクは、人の顔の形に合わせてデザインされたマスクで、肌とマスクのあいだに隙間ができにくく、ぴったりとしたフィット感があります。息苦しさを軽減するため、口元に余裕ができるように立体裁断されているのが特長。口紅がマスクにつきにくいため、女性に人気があります。
ダイヤモンド型マスクは、上部・中部・下部の3つのパーツでできた、くちばしのような形をしたマスクで、柳葉型マスクとも呼ばれます。立体型マスク以上に口元に空間があり、呼吸しやすいのが特長。
肌に触れる部分が少なくてメイクがくずれにくい、顔を覆う面積が大きいので小顔に見えやすいなどとされ、女性に人気があります。また、顔とマスクのあいだに隙間ができにくいため、メガネが曇りにくいこともメリットです。
花粉をしっかり防ぐには、自分に合ったサイズのマスクを、正しい方法で着けることが重要です。マスクには、「ふつう」「小さめ」などのサイズ表示がありますが、「小顔に見せたいから小さめ」「顔を隠したいから大きめ」といった理由で選んでしまうと、十分な効果が期待できません。
また、適切なサイズのマスクでも装着方法が正しくないと、顔とマスクのあいだに隙間ができてしまい、そこから花粉が侵入してきます。きちんと鼻と口を覆って、顔に密着するようにマスクを着けましょう。
マスクサイズの測り方と装着方法については、下記のページをご覧ください。
マスクはサイズ選びが重要!あなたにピッタリなマスクの選び方を紹介
エリエールの「ハイパーブロックマスク」シリーズは、花粉やウイルス飛沫に対する高いブロック性能と快適な着け心地を追求した、日本国内生産のマスクです。
花粉対策にぴったりな「ハイパーブロックマスク」シリーズのラインナップをご紹介します。
「ハイパーブロックマスク Zutto」は、長時間着けていても耳が痛くなりにくいマスクです。独自の<やわらかフィット耳掛け>が、幅広のやわらかい素材が面で接することで、耳への負荷を分散。また、厚手の不織布を使用しているので型くずれしにくく、毛羽立ちにくいので、快適で心地いい肌触りが続きます。
「ハイパーブロックマスク Zutto」については、下記のページをご覧ください。
ハイパーブロックマスク Zutto|エリエール
「ハイパーブロックマスク 贅沢保湿」は、肌に触れる内側の不織布に、「エリエール 贅沢保湿 ティシュー」の成分をベースとした保湿成分を配合。なめらかで上質な肌触りで、こすれによる負担を減らします。独自の<やわらかフィット耳掛け>採用で、長時間装着しても耳が痛くなりにくいのも特長。<口元快適ワイヤー>が、マスクと口の間に空間を作り出して、息苦しさを軽減します。
「ハイパーブロックマスク 贅沢保湿」については、下記のページをご覧ください。
ハイパーブロックマスク 贅沢保湿|エリエール
「ハイパーブロックマスク ムレ爽快」は、マスクとしてのブロック性能とムレを防ぐ快適性能を高次元で両立したマスクです。高い捕集性能と通気性を両立する不織布を使用し、ウイルス飛沫や花粉のブロック性能はそのままに、中層の通気性を20%アップ※1 しています。また、口元に空間を作る<口元爽快ワイヤー>により、呼吸や会話がしやすいのも特長です。
※1大王製紙スタンダード品との比較
「ハイパーブロックマスク ムレ爽快」については、下記のページをご覧ください。
ハイパーブロックマスク ムレ爽快|エリエール
「ハイパーブロックマスク ムレ爽快 colors」は、マスクとしてのブロック性能とムレを防ぐ快適性能を高次元で両立する「ハイパーブロックマスク ムレ爽快」のカラータイプです。クールな「アイスブルー」と上品な「ラベンダー」という2色のニュアンスカラーをご用意。男女問わず、自分らしいマスクスタイルを演出できます。
「ハイパーブロックマスク ムレ爽快 colors」については、下記のページをご覧ください。
ハイパーブロックマスク ムレ爽快 colors|エリエール
「ハイパーブロックマスク エリカラ」は、「ハイパーブロックマスク」の機能性や快適性はそのままに、肌なじみが良い7色のカラーバリエーションをラインナップ。ピンクベージュ、ローズ、くすみピンク、ナチュラルホワイト、くすみブルー、グレー、リッチグレーの中から、自分にぴったりなカラーを選ぶことができます。マスクの内側も肌になじむナチュラルカラーで、ファンデーションやリップがついても目立ちにくいのもポイントです。
「ハイパーブロックマスク エリカラ」については、下記のページをご覧ください。
エリカラ~エリエール&カラフルマスク~|エリエール
「ハイパーブロックマスク かお・スマ」は、不織布多層構造※1と国内自社工場生産の高機能フィルターを採用したダイヤモンド型マスクです。全体的に隙間なくフィットしながら、呼吸や会話がしやすく、メガネが曇りにくい※2のが特長。ファンデーションやリップがつきにくいほか、フェイスラインがすっきりシャープに見えます。また、上下を折りたたむことができるので、マスクの内側が汚れにくくなっています。
「ハイパーブロックマスク かお・スマ ツートーン」は、暖色系カラーのピンクベージュ×茜と、寒色系カラーのホワイト×碧を用意。服装やシーンに合わせてセレクトできます。
※1 「ピンクベージュ」「ローズ」は不織布4層構造、「ミルキーホワイト」「リッチグレー」「ピンクベージュ×茜」「ホワイト×碧」は不織布3層構造です。
※2 大王製紙製品比
「ハイパーブロックマスク かお・スマ」については、下記のページをご覧ください。
ハイパーブロックマスク かお・スマ | エリエール
花粉対策には、やはりマスクが効果的。ただし、最適なサイズと着け心地のマスクを、正しく着用することが重要です。
エリエールの「ハイパーブロックマスク」シリーズなら、形状やカラー、着け心地などのバリエーションが豊富。自分にぴったりの「ハイパーブロックマスク」シリーズを見つけて、花粉対策をしてくださいね。
花粉対策にマスクは効果的です。
厚生労働省は、花粉の飛散が多いときにマスクをすることで、吸い込む花粉を減らして、鼻の症状を軽減する効果が期待できるとしています。また、花粉症ではない人も、マスクをして吸い込む花粉の量を少なくすることで、新たに花粉症になる可能性を低くすることが期待できるとしています。
花粉症にはマスクが効果的ですが、マスクの素材によって花粉を防ぐ効果に差があります。
主なマスクの素材としては、「不織布」「ウレタン」「布」がありますが、この3つの中では、不織布マスクが一番花粉を防ぐ効果が高いとされています。また、マスクの形状によっても着け心地や密着度などが違います。ご自身に合った形状のマスクを探してみてください。
花粉をしっかり防ぐには、自分に合ったサイズのマスクを選ぶことが重要です。また、適切なサイズのマスクでも、装着方法が正しくないと、顔とマスクのあいだに隙間ができてしまい、そこから花粉が侵入してきます。きちんと鼻と口を覆って、顔に密着するようにマスクを着けましょう。
画像提供/PIXTA
木村 聡子先生
医師、医学博士、日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本アレルギー学会専門医、補聴器適合判定医。大学病院、総合病院などを経て都内クリニック勤務。耳鼻咽喉科疾患全般において年齢層を問わず幅広く対応。丁寧な説明を心掛けている。
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