記事公開:2023.3.31
暑い季節になると気になるのが、マスクのムレ。夏はマスクの中が汗や湿気でムレてしまいますよね。実は、マスクのムレは不快なだけでなく、熱中症の原因となったり、肌トラブルを引き起こしたりするリスクが高まってしまうのです。
ここでは、マスクのムレが引き起こすトラブルについて解説しながら、マスクムレの予防法や対策をご紹介します。
夏にマスクをしていると、マスクの内側はムレてしまいます。これは、呼気に含まれる水蒸気と熱がマスクに阻まれて外に逃げ出せず、マスク内の湿度と温度が上がってしまうことが主な原因です。また、ムレにより上昇した体温を下げようと、マスクの中で汗をかいてしまい、さらに湿度が上がってしてしまうことも。
こうしたマスクのムレは、体にさまざまなトラブルを引き起こすことがあります。
暑い日にマスクをしていると、熱中症になる危険性が高まります。熱中症は、高温多湿な環境に長時間いることにより、人間の体に備わった体温調節機能が上手に働かなくなり、体内に熱がこもった状態。マスクによって外に逃げられなかった熱が、体内に溜まってしまうのです。
また、マスクがムレた状態は、水蒸気で喉が潤うため、喉の渇きを感じにくくなり、自分では気づかないうちに脱水症(体内の水分が足りない状態)になってしまうこともあります。
マスクのムレは、肌トラブルを招くこともあります。人間の肌には、外部の刺激から肌を守ると同時に、肌内部の水分の蒸発を防ぐ「バリア機能」が備わっています。ところが、湿気でふやけたマスク内の肌は、このバリア機能が低下してしまいます。
そのため、マスクの着脱やマスクずれで起こる摩擦によって、ダメージを受けやすいのです。
また、ムレたマスクの中は高温多湿で、汗や皮脂が分泌されやすく、雑菌やニキビの原因となるアクネ菌が増加しやすい環境でもあります。さらに、マスクを外して湿気が蒸発するとき、肌の内側の水分もいっしょに奪われてしまうため、急速に肌の乾燥が進むことがあります。こうして、肌トラブルが起こりやすくなるのです。
マスクで起こる肌トラブルについては、下記のページをご覧ください。
マスクで肌荒れ!?その原因と、今すぐできる6つの対策を徹底解説
マスクのムレがさまざまなトラブルの原因となることはわかりましたが、ムレを防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは、すぐにできるマスクのムレ対策をご紹介します。
マスクの内側にガーゼやコットンを挟むだけで、ムレを防止できます。呼気に含まれる水蒸気がガーゼやコットンに吸収されるため、ムレにくくなるのです。ガーゼが湿ったら取り替えれば良いので、衛生面でも安心。外出時には、ガーゼを何枚か持ち歩くことをおすすめします。
マスクをつけて呼吸をするときは、口呼吸ではなく、鼻呼吸をするのもムレ対策として効果的。口から吐く息よりも、鼻から出る息のほうが含まれる水蒸気が少ないので、マスク内がムレにくくなります。
最近では、マスク用の冷感スプレーも数多く販売されています。冷感スプレーをマスクに吹きかけると、スーッと心地いい清涼感を得ることができます。マスクのムレをなくすことはできませんが、不快感の軽減に役立つでしょう。
冷感スプレーには、除菌・消臭機能付きのものや、天然成分のハッカオイルを使用したものなど、さまざまな種類があります。お好みに合うものを探してみてください。
気密性の高い不織布マスクは、ムレが起こりやすいもの。とはいえ、あまり通気性の良い素材でできたマスクは飛沫対策が心配…。そんな方におすすめなのが、不織布マスクの捕集性能はそのままに、高通気性素材を使用することで着け心地の良さも両立させた、ムレ対策マスクです。
耳掛けの素材などにも配慮したマスクなら、マスク装着時の耳の痛みといった不快感の解消にも対応できます。
マスク装着時の耳の痛み対策については、下記のページをご覧ください。
マスクで耳が痛い原因は?耳が痛くなりにくいマスクの選び方をご紹介
ムレ対策マスクには、いろいろな種類があるので、どれを選んだらいいのか迷ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。そこで、ムレ対策マスクを選ぶときに、気をつけるべきポイントをご紹介します。
ムレ対策マスクを選ぶときは、まず素材をチェックすることが大切。綿や麻といった通気性の良い素材でできたマスクはムレが起こりにくいのですが、ウイルスや花粉、PM2.5などを防ぐ捕集性は、不織布よりも劣る傾向があります。
なお、不織布を使用したマスクでも、通気性を向上させたものや、肌に触れる内側の面に冷感素材を使用したタイプなどもあります。
マスク内の空間が広いと、装着したまま呼吸や会話がしやすいので、着脱する回数を減らすことができます。また、口元にワイヤーが入ったタイプなら、マスクと肌がこすれて肌トラブルが起こるリスクを低減できるでしょう。
自分の顔よりも大きすぎるマスクをしていると、マスクの隙間からの蒸発で肌が乾燥してしまいます。また、自分の顔よりも小さすぎるマスクをしていると、会話やちょっとした動作のたびにマスクと肌がこすれて、肌トラブルの原因ともなります。自分に合った適切なサイズのマスクを選ぶことが大切です。
適切なマスクの選び方については、下記のページをご覧ください。
マスクはサイズ選びが重要!あなたにピッタリなマスクの選び方を紹介
ウイルスや花粉、PM2.5などに対する高いブロック性能と、ムレを防ぐ快適性能を両立したのが、エリエールの「ハイパーブロックマスク ムレ爽快」シリーズです。ここでは、その秘密と特長についてご紹介します。
※2023年4月1日発売
「ハイパーブロックマスク ムレ爽快」は、機能性と快適性を両立させた不織布マスクです。ウイルス飛沫や花粉のブロック性能はそのままに、中層(メルトブローン不織布)の通気性を20%アップ※。息がこもりにくくムレにくい、高い捕集性能と通気性を実現しました。
また、マスク内に空間を作ることで、呼吸や会話がしやすくなる「口元爽快ワイヤー」を採用。「やわらかフィット耳掛け」により、長時間つけていても耳が痛くなりにくいのも特長です。
※大王製紙スタンダード品との比較
「ハイパーブロックマスク ムレ爽快」については、下記のページをご覧ください。
ハイパーブロックマスク ムレ爽快|エリエール
「ハイパーブロックマスク ムレ爽快colors」は、「ハイパーブロックマスク ムレ爽快」の高機能・高通気性はそのままに、ファッション性をプラスしたカラータイプです。男女問わず使用しやすいニュアンスカラーで、カジュアルシーンはもちろんビジネスシーンでも、より自分らしいマスクスタイルを演出できます。クールで爽やかな印象の「アイスブルー」、やさしく上品な「ラベンダー」からお好みでお選びいただけます。
「ハイパーブロックマスク ムレ爽快 colors」については、下記のページをご覧ください。
ハイパーブロックマスク ムレ爽快 colors|エリエール
マスクムレのほかにも、マスク焼けや肌トラブルなど、夏のマスク生活には悩みがいっぱい。続いては、そんな夏のマスク生活を、快適に過ごすコツをご紹介します。
マスクをしていて暑さやムレを感じるときは、冷やしたタオルや保冷剤・冷感シートなどで、首元やデコルテを冷やしてみましょう。首の付近には太い血管があるので、ここを冷やすことで体温が下がり、汗が引きやすくなります。
熱中症の予防にも回復にも重要なのが水分。熱中症を予防するには、こまめに水分をとることが大切です。特に、マスクをしていると喉の渇きを感じにくいので、喉が渇いていなくても水分をとりましょう。
なお、一度にたくさんの水分をとっても体はうまく吸収しきれません。1時間おきにコップ1杯(200ml)の水を飲むなど、タイミングを決めて飲むことを心掛けてください。
夏は、紫外線量が1年で最も多い時期。マスクは紫外線を完全に防いでくれるものではないため、おかしなマスク焼けとなってしまう可能性もあります。マスクで隠れる部分も含め、日焼け止めを顔全体にムラなくたっぷりと塗ってください。
また、マスクでこすれやすい両頬、鼻、顎、フェイスラインなどはしっかりと重ねづけし、2~3時間おきにこまめに塗り直しましょう。
一日中マスクをつけていた肌は、バリア機能が低下してダメージを受けやすい状態になっています。マスクを外した後は、低刺激性のクレンジングや洗顔料で、やさしく丁寧に汚れを落としてください。また、洗顔後は敏感肌用のスキンケア商品で肌に潤いを与え、保湿ケアもしっかりと行いましょう。
暑い季節は、マスクのムレによる肌トラブルや熱中症が心配なもの。でも、対策をしっかり行えば、マスクムレは軽減できます。
高機能なのにムレにくい不織布マスク「ハイパーブロックマスク ムレ爽快」シリーズを使って、夏でも快適なマスク生活を送ってください。
画像提供/PIXTA
監修者のご紹介
吉岡 容子先生(高梨医院院長 皮膚科・美容皮膚科)
東京医科大学卒業、麻酔科学講座入局。麻酔科退局後、皮膚科・美容皮膚科を経て、2012年より医療法人容紘会 高梨医院 皮膚科・美容皮膚科を開設。日本レーザー医学会、日本抗加齢医学会、日本美容皮膚科学会など数多くの学会に所属する。