記事公開:2022.12.27
マスク生活が長期化する中、マスクによる肌トラブルでお悩みの方も少なくないようです。
「マスクにふれていた部分が赤くなってかゆい」「ヒリヒリする」「ブツブツができた」など、そのトラブル内容もさまざま。なぜマスクをしていると肌が荒れてしまうのでしょうか?その原因と、今日からできる肌荒れ対策をご紹介します。
マスクによる肌荒れの原因を探る前に、まずは、肌の持つバリア機能についてご説明しましょう。
肌には、雑菌や摩擦、乾燥や紫外線などの外部からの刺激から肌を守るとともに、肌内部の水分の蒸発を防ぐ役目があります。これがバリア機能です。
バリア機能には、皮膚の最も外側である「角質層」と、皮脂と汗でできた天然のクリーム「皮脂膜」が関係しています。角質層にある天然保湿因子(NMF)が水分を蓄え、角質細胞の隙間を埋める「細胞間脂質」が、水分を保持するとともに外的刺激の侵入をガード。さらに、弱酸性の皮脂膜が角質層の表面をコーティングすることで、バリア機能が成り立っているのです。
このバリア機能が低下してしまうと、外部からの少しの刺激でも肌トラブルを起こしやすい敏感肌や、肌の内側に貯めていた水分が蒸発してしまう乾燥肌になってしまいます。
マスクを着けていて肌が荒れてしまう主な原因は、「ムレ」「乾燥」、そして「摩擦」です。まずは、これらの原因による、マスクで肌が荒れるメカニズムについて探っていきましょう。
マスクの中は、汗や呼気に含まれる水分、会話やくしゃみに含まれる唾液などで、常に高温多湿状態です。過剰な湿度でムレた皮膚は、お風呂に入ったときのようにふやけてしまい、バリア機能が低下します。つまり、外部からの刺激や雑菌に対する抵抗力が下がってしまうのです。
また、高温多湿な環境下では、汗や皮脂が分泌されやすい上、雑菌が繁殖しやすくなります。そのため、過剰な汗の刺激や、菌による皮脂分解物の刺激などにより、肌荒れを起こしやすくなるのです。
マスクを着けていることで、一見、肌は潤っているように感じるのが落とし穴。マスク内の湿度が上がっても、実は肌の保湿力が上がるわけではありません。
また、マスクを着用しているときに感じていた湿度は、マスクを外したとたんに蒸発していきます。そのとき、肌の内側の水分まで一気に奪われてしまうのです。
急激な温度と湿度の変化により、乾燥した肌はバリア機能が低下してしまい、肌荒れを起こしやすくなってしまいます。
マスクをしながら会話をしたり、食事のときなどにマスクの着脱をしたり…。そのたび、マスクと肌はこすれ合います。すると、マスクの繊維が角質層の表面を削ってしまい、摩擦という物理的刺激によってバリア機能が低下して、肌荒れが起こりやすくなるのです。
マスクが肌荒れの原因になるとしても、マスク生活はまだまだ続きそう。それなら、マスクを着けても肌荒れを起こしにくくするような対策をとるしかありません。
そこで、今日からできる、6つのマスク肌荒れ対策をご紹介します。
顔の大きさに対して小さいマスクを着けていると、肌との摩擦が起こりやすいため、皮膚への負担が大きくなります。反対に、大きいマスクを着けているとずれやすく、位置を直すたびにこすれてしまいますし、そもそもマスクと顔のあいだに隙間ができやすいので、マスクの効果が低下してしまいます。
自分の顔にピッタリ合う、適切なサイズのマスクを選ぶことが重要です。
自分に合ったマスクサイズの測り方については、こちらの記事をご覧ください。
マスクはサイズ選びが重要!あなたにピッタリなマスクの選び方をご紹介
マスクについた水分を、吸水性の高いタオルやガーゼなどを使ってこまめに拭き取りましょう。また、肌を拭くときはこすらずに、タオルやガーゼをそっと押しあてて汗や水分を吸い取ってください。
一日の中で何度もマスクを替えるわけにもいかない場合は、不織布マスクの内側に吸湿性の高いガーゼやティシューを挟み込むのもおすすめ。ガーゼやティシューが湿ってきたときに交換すれば、湿度をコントロールできます。
肌荒れを引き起こす外部刺激は、汗や雑菌、摩擦だけではありません。そのほかの刺激として代表的なものが紫外線です。
「マスクで顔が隠れるからいいか」と、日焼け止めを塗るのをつい怠ってしまう人もいるのでは?ですが、顔の側面は、意外とマスクで隠れていないもの。また、きちんと日焼け止めを塗っても、マスクが肌にあたる部分は、日焼け止めが取れてしまいやすくなります。
マスクを着けて外出するときは、定期的に日焼け止めを塗り直したり、日傘や帽子などの日焼け対策を併用したりすることをおすすめします。
外出から戻りマスクを外したら、まずは念入りにクレンジングをしてメイクを落としましょう。クレンジング料は、肌に必要な皮脂も落としてしまうオイルタイプではなく、低刺激で保湿性の高いミルクタイプがおすすめ。クレンジング料が肌に残らないよう、しっかり洗い流してください。
メイク汚れを落とした後は、肌にやさしく刺激の少ない洗顔料を、ホイップクリームのように泡立ててW洗顔します。ここで大事なのは、肌への摩擦や刺激を減らすため、泡を肌に押しあてながら洗うこと。余分な皮脂や古い角質を浮き上がらせたら、36~38℃程度のぬるま湯でしっかりと洗顔料を洗い流してください。
洗顔後すぐに、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分を含んだ化粧水で、肌にたっぷりと水分をプラスしましょう。化粧水がしっかりと浸透したところで、乳液やクリームを使って肌を保護します。
肌のバリア機能には、適度な水分と油分が必要です。乳液やクリームのべたつきが苦手だからと、化粧水だけでケアを終わりにすると、肌を乾燥から守るために皮脂がたくさん分泌されて、かえってべたついてしまうことも。化粧水の後は、乳液・クリームでの保湿を忘れないようにしてください。
肌は健康を表す鏡。スキンケアに躍起になっても、体調が悪いと肌が荒れてしまいます。そこで重要なのが、食事、運動、睡眠という毎日の規則正しい生活です。
食事は体を作る原材料。肌のためには栄養バランスのとれた食事を1日3回きちんととって、体の内側からケアすることが重要です。また、腸内環境が乱れて便秘になると、ニキビができたり肌荒れを起こしたりすることが知られています。発酵食品や食物繊維といった、腸内環境を整える食品を意識してとることをおすすめします。
また、適度な運動は血液の流れを良くして、全身の代謝を上げ、肌のターンオーバー(表皮の生まれ変わり)を促します。軽いウォーキングや自宅でできるヨガ、ストレッチなど、毎日の生活に適度な運動を取り入れてください。
最後に睡眠です。肌のターンオーバーは寝ているあいだに活発に行われるため、寝不足が続くとターンオーバーのサイクルが乱れ、肌荒れを引き起こしやすくなります。 夜更かしは避け、質の良い睡眠をとるため、寝る前にスマートフォンやパソコン、テレビなど、光を発する端末を見ることはやめましょう。
日常生活の中で、切っても切り離せない必需品となったマスク。日頃、肌に合った石鹸やシャンプー、コンディショナーを選ぶように、マスクもできるだけ肌に合ったものを使いたいものです。
一日中マスクを外せないときはこれ、着脱の多い日はあれというように、毎日の生活にマッチしたマスクを選んでみてください。
画像提供/PIXTA
監修者のご紹介
吉岡 容子先生(高梨医院 皮膚科・美容皮膚科院長)
東京医科大学卒業、麻酔科学講座入局。麻酔科退局後、皮膚科・美容皮膚科を経て、2012年より医療法人容紘会 高梨医院 皮膚科・美容皮膚科を開設。院長として現在も勤務。日本レーザー医学会、日本抗加齢医学会、日本美容皮膚科学会など数多くの学会に所属する。
高梨医院 皮膚科・美容皮膚科
マスクによる肌荒れを防ぐには、肌にやさしいマスクを選ぶのも重要。エリエールの「ハイパーブロックマスク」は、ウイルス飛沫もしっかりブロックする性能の高さだけでなく、肌へのやさしさも考慮したマスクシリーズです。
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「ハイパーブロックマスク Zutto」については、下記のページをご覧ください。
ハイパーブロックマスク Zutto|エリエール│大王製紙
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「ハイパーブロックマスク ムレ爽快」については、下記のページをご覧ください。
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エリカラ~エリエール&カラフルマスク~|ハイパーブロックマスク|エリエール|大王製紙
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エリエール ハイパーブロックマスク ジュニアサイズ(旧:中高学年サイズ)|エリエール|大王製紙