記事公開:2024.10.29
「愛猫の気持ちを知りたい!」というオーナーさんは多いのではないでしょうか。ネコちゃんの気持ちが気になるときには、しっぽの振り方に注目してみるのがおすすめです。ネコちゃんは、しっぽの振り方でさまざまな気持ちを表現しているといわれています。
この記事では、しっぽの動きから読み取れるネコちゃんの気持ちや、しっぽが持つ役割、しっぽ以外にネコちゃんの感情が表れる部位などについて紹介します。
ネコちゃんのしっぽを振る仕草には、さまざまなパターンがあります。諸説ありますが、主なしっぽの振り方別に、ネコちゃんがどんな気持ちを表しているのかを見ていきましょう。
ネコちゃんがしっぽをゆっくり大きく振るときは、リラックスしている状態を示しています。このとき、ネコちゃんは機嫌が良く、遊びに誘うのにもいいタイミングです。
リラックスしたネコちゃんといっしょに過ごす時間は、オーナーさんとネコちゃんの絆を深める機会になります。
ネコちゃんがしっぽを体に巻きつけているときは、その場に安心して落ち着いている状態です。このようなときは、ネコちゃんを邪魔せずそっとしておくといいでしょう。
ネコちゃんがしっぽをくねらせているときは、ワクワクしている状態です。ネコちゃんがこちらに近づいてきたら、遊びに誘っているサインかもしれません。ネコちゃんがワクワクしている状態のときにいっしょに遊ぶことで、さらに良い関係を築くことができるでしょう。
しっぽをピンと立てているネコちゃんは、うれしさや好意を表しています。この状態のネコちゃんに近づくと、喜んでくれることが多いでしょう。
しっぽをピンと立てるのは、特にオーナーさんが帰宅したときなどに見られる動きです。
しっぽを立てて小刻みに震わせているときは、ネコちゃんがうれしくて興奮している状態です。このとき、ネコちゃんは非常に活発で、遊びに誘うと喜んで応じてくれるでしょう。
しっぽの先端だけをパタパタと動かすのは、ネコちゃんが返事をしているサインです。このしっぽの振り方は、オーナーさんに名前を呼ばれたときなどに見られます。振り向いたりオーナーさんに近づいたりはせずとも、しっぽで返事をしている場合も多いでしょう。
ネコちゃんがしっぽをだらりと下げているとき、しょんぼりしているか元気がない状態です。気になる症状があれば、動物病院に連れて行くことを検討しましょう。早期の対応が、ネコちゃんの健康を守るポイントです。
ネコちゃんがしっぽを後ろ足のあいだに隠しているときは、恐怖を感じている状態です。このときは、ネコちゃんを無理にさわったり近づいたりせず、そっとしておきましょう。ネコちゃんが安心できる環境を整えてあげることが大切です。
しっぽを大きくバタバタと動かしているネコちゃんは、イライラしている状態です。しっぽを床などに叩き付けるように動かして、音を立てることもあります。このようなときには、ネコちゃんと距離を置くのが賢明です。
しっぽが膨らんで毛が逆立っている状態は、ネコちゃんが威嚇しているサインです。初めて見る人やものに対して警戒しているときなどに見られます。
この状態のときは、ネコちゃんの気が立っている状態のため、刺激しないように注意しましょう。
しっぽを山なりに振っているときは、ネコちゃんが臨戦態勢であることを示しています。このときは、近づかないほうがいいでしょう。ネコちゃんが落ち着くまで、そっとしておくのが一番です。 なお、このしっぽの振り方は、お家の中ではあまり見られないといわれています。
ネコちゃんのしっぽが持つ役割は、感情表現だけではありません。さまざまなしっぽの役割や動きを理解することで、ネコちゃんの気持ちや状態をより深く理解することができるでしょう。
ネコちゃんのしっぽは、体のバランスを保つために重要な役割を果たしています。ネコちゃんは高い所からジャンプしたり、足場の狭い所を器用に歩いたりしますが、しっぽを上下左右に振ることで、体のバランスを保っているのです。ネコちゃんが高い運動能力を発揮できるのは、しっぽのおかげともいえます。
ネコちゃんのしっぽは、寒さを防ぐためにも使われます。ネコちゃんは、寒い日に丸まって寝ることがありますが、その際、しっぽで顔を覆っている姿を見たことがあるオーナーさんもいることでしょう。これは、しっぽで顔を覆うことで暖を取り、体温を逃がさないようにしているのです。
このしっぽの使い方は、ネコちゃんが自然界で生き残るための知恵のひとつといえます。
ネコちゃんのしっぽには臭腺というニオイを発する器官があり、マーキングにも使われます。例えば、家具や壁にしっぽをこすりつけることで自分のニオイをつけ、「ここは私の場所だ」とアピールをするのです。
なお、オーナーさんに対してネコちゃんがしっぽをこすりつける場合には、独占欲や愛情を表しているとも考えられています。
ネコちゃんのしっぽはかわいらしく、思わずさわりたくなってしまうかもしれません。ですが、ネコちゃんのしっぽはとってもデリケートな部位のため、注意が必要です。
ネコちゃんとの信頼関係を築くためにも、しっぽをさわる際には次の2つのポイントを押さえておきましょう。
しっぽはネコちゃんの体の中でも特に敏感な部分です。そのため、無闇にさわることは避けてください。特に、お友達の家のネコちゃんなど初めて会う子の場合、無闇にしっぽをさわってしまうと怖がらせたり、ストレスを感じさせてしまったりするかもしれません。
なお、ネコちゃんによっては、しっぽの付け根あたりをなでられることを喜ぶ子もいます。この部分には神経が集まっているため、やさしくなでることで気持ち良く感じるネコちゃんもいるようです。
しかし、すべてのネコちゃんがこの行為を好むわけではないため、ネコちゃんの反応をよく観察しながら接するようにしましょう。
ブラッシングを行う際は、いきなりしっぽにはさわらず、ネコちゃんがさわられても大丈夫な場所から始めることが大切です。背中や首のあたりからブラッシングを始め、ネコちゃんがリラックスしてからしっぽに移るようにしましょう。
ネコちゃんのしっぽをブラッシングする際には、力加減に注意し、素早く行うことがポイント。しっぽの毛はほかの部分に比べて細かく絡まりやすい傾向があるため、やさしく丁寧にブラッシングを行ってください。
なお、ブラッシング後は、ネコちゃんにご褒美をあげると、ブラッシングに対してポジティブな印象を持ってもらいやすくなります。
しっぽ以外にも、目や耳、ヒゲの動きにもネコちゃんの感情が表れます。これらのサインを理解し、適切に対応することで、ネコちゃんとのコミュニケーションがさらに楽しくなるでしょう。
ネコちゃんの目は、感情を表現する重要な部位です。例えば、目を細めたり、ゆっくりとまばたきしたりする仕草は、信頼やリラックスを示しています。
反対に、目を大きく見開いているときは、驚きや恐怖を感じていることが多いです。
ネコちゃんの耳の動きも感情を表します。耳が前に向いているときは興味や警戒心を示し、後ろに引かれているときは恐怖心や不快感のサインです。
耳の位置を観察することで、ネコちゃんの気持ちを理解する手助けになるでしょう。
ネコちゃんはヒゲでも感情を表現します。ヒゲが前方に向いているのは、興味や好奇心の表れです。反対に、ヒゲが顔にぴったりとくっついているときは、恐怖や緊張を感じていることが多いといわれます。
監修者のご紹介
松田 唯さん
埼玉県生まれ。北里大学獣医畜産学部卒業後、千葉県内と東京都内の動物病院で勤務。
2019年7月、ガイア動物病院(東京都杉並区)を開設、院長となる。大学時代は医療の専門用語が苦手だったこともあり、治療法や薬についてわかりやすく説明し、治療法のメリット・デメリットを理解してオーナーさんが選択できる診療を心掛けるようにしている。
ガイア動物病院
ネコちゃんとの信頼関係を育むには、ネコちゃんの気持ちを理解しながら一緒に暮らしていくことが大切です。
「キミおもい」は、「キミにやさしい、一緒にうれしい」というブランドの想いから、「傾聴飼育」を推奨しています。傾聴飼育とは、ネコちゃんが発するサインをよく観察し、その意味を理解しながら一緒に暮らすという考え方です。「ネコちゃんの幸せを想うからこそ、気持ちを理解してあげたい」というオーナーさんは多いことでしょう。「キミおもい」は、そんなオーナーさんの「おもい」とネコちゃんの「おもい」が通じ合えるよう、お手伝いをしています。
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ネコちゃんはしっぽの振り方で、さまざまな感情を表現してくれます。どんな気持ちのときにどんな仕草をするのかを理解することで、ネコちゃんとのコミュニケーションをより深められるでしょう。
「愛猫は今どんな気持ちなのかな?」と思ったときには、しっぽの振り方にも注目してみてくださいね。
ネコちゃんは、しっぽの振り方でさまざまな感情表現をしています。例えば、しっぽをくねらせているのは、ワクワクした気持ちの表れです。しっぽをくねらせながら近づいてきたら、遊びに誘っているのかもしれません。一方、しっぽを後ろ足のあいだに隠しているのは、ネコちゃんが怖がっているサイン。無理に近づかずにネコちゃんが安心できる環境を整えてあげましょう。
ネコちゃんのしっぽは、感情表現に使われるほかにも、さまざまな役割があります。例えば、体のバランスを保つのも、ネコちゃんのしっぽが持つ役割のひとつ。ネコちゃんはしっぽを上下左右に振ることで、走ったり飛び跳ねたりする際に、体を安定させているのです。
また、寒い日にはしっぽで顔を覆って、暖を取ることもあります。さらに、しっぽには臭腺というニオイを発する器官があり、こすりつけることでマーキングにも使われます。
ネコちゃんのしっぽは、無闇にさわらないようにしましょう。デリケートな部分のため、無理にさわるとネコちゃんにストレスを感じさせてしまいます。
また、ブラッシングをする際には、背中や首の後ろなど、ネコちゃんがさわられても大丈夫な部位から行うようにしてください。しっぽのブラッシングは、やさしく素早く行うのがポイントです。
画像提供/PIXTA
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