記事公開:2024.8.23
ワンちゃんの紙おむつは、シニア犬の排泄介護だけでなく、粗相対策やマーキング防止など、幅広い用途に使うことができる便利なアイテムです。しかし、選び方や使い方が適切でないと、おむつかぶれを引き起こしてしまうケースもあります。
この記事では、ワンちゃんのおむつかぶれの症状や原因、予防法について解説します。併せて、おむつかぶれを起こしたときの対処法についても紹介しますので、参考にしてください。
おむつかぶれとは、おむつがあたっている部分に炎症が起きて赤くなったり、ぽつぽつと湿疹ができたり、ただれてしまったりすることをいいます。
ワンちゃんのおむつかぶれはかゆみを伴うことも多いため、ワンちゃんがかゆがって噛んだり引っかいたりし、さらに症状を悪化させてしまうことも少なくありません。
ワンちゃんのおむつかぶれの原因は、おむつの選び方や使い方が適切でないこと、おしっこがモレないようにするおむつの構造によるものが考えられます。ここでは、おむつかぶれの主な原因を、3つご紹介します。
おむつかぶれの原因のひとつは、おむつのサイズがワンちゃんに合っていないことです。例えば、サイズが大きすぎたり、フィッティングがゆるすぎたりすると、おむつがズレやすくなり、ズレたおむつが肌にこすれて皮膚に刺激を与えてしまいます。
また、おむつのサイズが大きくゆるい場合、おしっこやうんちが外にモレやすくなります。おむつでこすれた皮膚にモレた排泄物が付着すると、かぶれが悪化しやすくなるため注意が必要です。反対に、おむつのサイズが小さすぎても、体への締めつけが血行を阻害し、皮膚の負担になります。
おむつのサイズが愛犬に合っていない場合、足の付け根やしっぽの付け根、おなかなどにおむつかぶれの症状が出やすくなります。
ワンちゃんの排泄後、おむつの中の通気性が悪くなることもかぶれを起こす原因です。おむつは、おしっこがモレないようにする素材と構造を採用しているため、ワンちゃんが排泄した後のおむつの中は、どうしても湿度が上がってしまい、ムレやすくなります。
おむつの中がムレると雑菌が繁殖しやすくなる上、湿度の高い状態でワンちゃんの皮膚がふやけることで、少しの刺激でもかぶれやすくなってしまいます。
ムレによるおむつかぶれは、おなかやおしりまわりに症状が表れやすいようです。
ワンちゃんが排泄した後にすぐおむつを交換しないと、おしっこやうんちが肌に長時間触れることで刺激となり、かぶれやすくなります。
排泄物による刺激では、陰部やおしりまわり、おなかなどにおむつかぶれの症状が出ることが多くなります。
ワンちゃんのおむつかぶれを防ぐには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。ここでは、オーナーさんができる5つの予防法について解説します。
ワンちゃん用のおむつは、胴まわりや体重などに合わせて各社から異なるサイズが販売されています。まず、メーカーが公表している適正サイズを参考にして、愛犬の体に合った商品を選びましょう。
なお、同じ体重でもワンちゃんによって、体型はさまざま。そこで、愛犬にフィットする商品を探すときは、「お試しパック」などの少量タイプを購入し、比較検討することをおすすめします。
実際に装着して、ワンちゃんの体に合っているかどうかを確認するには、肌とおむつが当たる「おなかまわり」「足まわり」に、人の指が1、2本入るくらいのフィット感が目安です。ワンちゃんが歩きにくそうにしていないか、排泄物がモレないかも確認してください。
ワンちゃん用のおむつには、用途ごとにさまざまな種類があります。活発に動き回るワンちゃんのマーキングや粗相を防ぐ「マナーケア用」のおむつと、「介護ケア」や「術後ケア」のための長時間使用を目的としたおむつでは、吸水力やフィット感、動きやすさなどに違いがあります。
もし、おむつ本来の用途と違う使い方をすると、ズレやモレが起こりやすくなり、おむつかぶれにつながりかねません。おむつは、使用シーンやワンちゃんの状態に合わせて選ぶことが大切です。
ワンちゃんのおむつかぶれを予防するには、ムレを防ぎ、清潔を保つことが必要です。ワンちゃんが排泄したことがわかったら、すぐにおむつを取り替えましょう。
特にうんちは、おしっこのように吸収されないため、なるべく早く新しいおむつに替えてあげてください。
おむつを長時間つけっぱなしにすると、排泄していなくても中がムレて雑菌が繁殖しやすくなります。そのため、なるべくおむつを外す時間を作ることも大切です。
排泄介護など長時間の装着が必要な場合でも、就寝時やお留守番のときだけつけ、寝起きや食後の排泄しやすいタイミングではトイレに誘導するなど、おむつをつける時間を最小限にとどめる工夫をしましょう。
排泄した後におむつを外すときは、ワンちゃんの被毛や皮膚についたうんちやおしっこをしっかり取り除き、体を清潔に保つことが大切です。
ただし、キレイにしようとするあまり強くこすると、かえってワンちゃんの肌にダメージを与えてしまうおそれがあります。やわらかくて刺激の少ないおしりふきなどでやさしく拭き取ることや、うんちがついたときはぬるま湯で洗い流すことがおすすめです。
おしりを洗ったら、タオルをやさしく押し当てて水分を取り、低めの温度に設定したドライヤーでよく乾かしてあげましょう。
なお、長毛種のワンちゃんなどは、ケアがしやすいように、おなかまわりやおしりまわりの被毛を短くカットするのもひとつの方法です。
もしもワンちゃんがおむつかぶれを起こしてしまったら、まずはおむつを外す時間を増やし、肌の負担を軽くしてあげてください。おむつのサイズなど使い方を見直すとともに、ワンちゃんの体を清潔に保つことも大切です。
軽度のおむつかぶれの場合は、患部の被毛を短くカットし、ワセリンを塗って皮膚を保護してあげる方法もあります。ワセリンはかぶれを直接改善するものではありませんが、皮膚を保護することで、悪化を防ぐことが期待できます。
清潔を心掛けても症状が改善されない場合や、ワンちゃんがかゆがって症状が悪化しそうな場合は、早めに動物病院を受診してください。炎症を抑える塗り薬や飲み薬を処方してもらったときは、獣医師の指示に従い、用法・用量を守って使用しましょう。
監修者のご紹介
松田 唯さん
埼玉県生まれ。北里大学獣医畜産学部卒業後、千葉県内と東京都内の動物病院で勤務。
2019年7月、ガイア動物病院(東京都杉並区)を開設、院長となる。大学時代は医療の専門用語が苦手だったこともあり、治療法や薬についてわかりやすく説明し、治療法のメリット・デメリットを理解してオーナーさんが選択できる診療を心掛けるようにしている。
ガイア動物病院
大王製紙の「キミおもい」のワンちゃん用紙おむつは、使用シーンに合わせて選べる2タイプ。いずれも男の子・女の子共用のユニセックスデザインです。
「キミおもい のびのび動ける アクティブウェア」は、日本で唯一※のパンツタイプのおむつです。ワンちゃんが元気に走り回ってもズレにくく、活発な子にもぴったり。おなかまわりのアジャスターで自在にサイズ調整ができ、幅広い体型のワンちゃんにフィットします。
※サイズ調整可能でおなかまわりにポケット構造ができるパンツ形状おむつとして、先行技術調査及びMintel GNPDを用いた大王製紙調べ。2023年4月。
「キミおもい のびのび動ける アクティブウェア」については、下記のページをご覧ください。
キミおもい のびのび動ける アクティブウェア
「キミおもい おうちくつろぎ リラックスウェア」は、テープタイプのおむつです。就寝時やお留守番、ソファーの上でリラックスするときなどのおうちシーンにぴったり。幅広テープでゆったり装着でき、フィット性がありながらも、ワンちゃんの体を締め付けません。スピード吸収と通気性の高いシートで、ムレにくく快適です。
「キミおもい おうちくつろぎ リラックスウェア」については、下記のページをご覧ください。
キミおもい おうちくつろぎ リラックスウェア
ワンちゃんのおむつかぶれを防ぐためには、ワンちゃんの体を清潔に保つためのケアも欠かせません。「キミおもい 肌にやさしい ウエットティシュー」は、水分をたっぷり含んだ無添加処方※で、ワンちゃんの肌にやさしいウエットティシューです。プレーンタイプのやわらかシルキータッチシートを採用しており、肌触りもなめらか。洗い流すように汚れやニオイを拭き取ることができるので、おむつを外したときのおしりやおなかまわりのお手入れにおすすめです。
※アルコール、鉱物油、パラベン類、IPBC、MIT/BIT、PG、BG、着色料、香料不使用
「キミおもい 肌にやさしい ウエットティシュー」については、下記のページをご覧ください。
キミおもい 肌にやさしい ウエットティシュー
ワンちゃんのおむつかぶれを防ぐには、使用する目的に合った適切なサイズのおむつを選ぶことや、こまめにおむつを交換して、ワンちゃんの皮膚を清潔に保つことが大切です。また、おむつを着用させる時間は必要最小限に抑えて、できるだけワンちゃんの肌のストレスを減らしてあげましょう。
もし、おむつがあたる部分の肌が赤くなってなかなか改善しなかったり、ワンちゃんがかゆがったりする場合は、早めに動物病院を受診することをおすすめします。
ワンちゃんのおむつかぶれの原因として、用途やサイズが合わないおむつを使用することで、ズレたおむつが肌にあたり、皮膚に刺激を与えてしまうことが挙げられます。また、長時間の着用でおむつの中がムレてワンちゃんの皮膚がふやけたり、おしっこやうんちが長時間肌に触れたりすることで刺激になり、かぶれてしまうこともあります。
ワンちゃんのおむつかぶれを予防するためには、愛犬の体に合ったサイズを選ぶとともに、「マナー用」「介護用」など使用目的に合わせて商品を選ぶことが大切です。おむつはこまめに交換し、おむつを外したときは、おしりやおなかまわりなどの汚れをキレイに拭いて、ワンちゃんの体を清潔に保ちましょう。
また、おむつを着用する時間は必要最小限にして、長時間つけっぱなしにしないようにすることもおむつかぶれの予防につながります。
ワンちゃんにおむつかぶれの症状が見られる場合、おむつを外す時間を増やし、皮膚の負担を軽くしながら患部を清潔に保ちましょう。軽いおむつかぶれの場合は、ワセリンを塗って皮膚を保護するのも一案です。
ケアをしても症状が改善しない場合や、ワンちゃんがかゆがっている場合などは、早めに動物病院を受診することをおすすめします。
画像提供/PIXTA
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