記事公開:2024.8.6
新生児の消化器官はまだまだ発達段階。突然びっくりするような色のうんちが出て、不安になってしまうママ・パパもいるかもしれません。
赤ちゃんは食べた物や体調によって、うんちの色が大きく変わります。本記事では、新生児のうんちの色や状態と、健康状態についてご紹介します。
新生児のうんちは、大人のうんちとは色や状態がかなり違います。まずは、変わった色や状態でも心配する必要のない、新生児の健康なうんちについてご紹介します。
黒緑色でネバネバとしたうんちは、新生児特有のうんちです。これは胎便と呼ばれ、赤ちゃんがママのおなかの中にいるときに飲み込んだ羊水や栄養分などがうんちとして排泄された物。生後3~4日でうんちの色は自然と変わるため、特に心配は不要です。
黄色~明るい茶色でゆるゆるのうんちは、離乳食を始めるまでの赤ちゃんに見られる正常なうんちです。
母乳を飲む赤ちゃんのうんちは、マスタードのような黄色が一般的。一方、ミルクを飲む赤ちゃんのうんちは、小麦色から明るい茶色です。これらの色のうんちは、赤ちゃんが適切に栄養を吸収している証拠です。
赤ちゃんのうんちが緑色の場合、びっくりしてしまいますが心配はいりません。黄色や明るい茶色のうんちがおなかの中に長くとどまっていたことで、酸化して緑色になっているケースがほとんどです。
また、腸の中にいる乳酸菌などによって、緑色に変色することもあります。いずれにせよ、健康な証拠なので気にすることはありません。
赤ちゃんのうんちに白いつぶつぶが見られる場合も、気にすることはありません。
白いつぶつぶの正体は、母乳やミルクに含まれる脂肪分とカルシウムがかたまりになった物。腸で吸収しきれなかった分が排泄されているので、母乳やミルクをたっぷり飲んでいる証拠です。
新生児のうんちの色はちょっとしたことで変化しますが、中には要注意なうんちの色もあります。
うんちは赤ちゃんの健康状態を知るバロメーター。おむつ替えのときに、次のようなうんちに気づいたら、すぐに病院を受診してください。
赤ちゃんのうんちが赤い場合、血便の可能性があります。血便とは、消化管から出血しているときのうんちです。
特に、トマトペーストのような血が大量に混じったドロっとしたうんちの場合は、腸重積症や食物アレルギーのほか、O-157などの細菌に感染して腸炎を起こしている疑いもあります。赤いうんちだけでなく、発熱や嘔吐などの症状がある場合には、すぐに病院を受診してください。
なお、赤いうんちでも、細い糸のように血が混じったうんちの場合、特に心配はいりません。赤ちゃんは内臓が未発達なため、消化の過程で消化器に傷がついて、ほんの少し血液がうんちに混じってしまうことがあります。赤ちゃんがご機嫌で食欲もあるようなら、様子を見守ってください。
赤ちゃんの黒いうんちは、胃や十二指腸といった消化管上部で出血している可能性があります。血液は酸化すると黒っぽくなりますが、肛門から遠い内臓で出血があった場合、便になるまでに時間がかかるため、血液が酸化して黒くなるのです。
また、生後1週間程の時期に、真っ黒な油状のゆるいうんちが出た場合は、ビタミンK不足により体内で出血が起こる「新生児メレナ」という病気にかかっている可能性があります。
現在、ほとんどの赤ちゃんが生後すぐにビタミンKを投与されているので、新生児メレナにかかる赤ちゃんはごくまれです。ですが、真っ黒なゆるいうんちが出たときは、すぐに病院を受診してください。
赤ちゃんが白やクリーム色、灰色のうんちをした場合は、すぐに病院を受診してください。新生児期に白いうんちが出る場合は、肝臓から出る胆汁がうんちに混ざっていないのかもしれません。これは、胆道閉鎖症や胆道狭窄症といった先天性の病気の可能性があります。
また、ロタウイルスといったウイルス性の感染症にかかった場合も、下痢を伴う白いうんちが出ることがあります。いずれにせよ、お医者さんに診てもらうことが重要です。
母子健康手帳には、便色カード(便カラーカード)がついています。これを使うことで、赤ちゃんのうんちの色を簡単にチェックすることができます。
便色カードは、「生後2週」「生後1ヵ月」「生後1~4ヵ月」の3回のタイミングでチェックするように決められていますが、気になったときはすぐに見比べるといいでしょう。
赤ちゃんのうんちの色が気になって病院を受診するときは、いくつか押さえておくべきポイントがあります。医師のスムーズな診察のためにも、下記の項目をチェックして記録しておくことをおすすめします。
赤ちゃんが気になる色のうんちをしたときは、いつからその色のうんちが出始めたのか、当日や前日に口にした物は何かなどを、必ず医師に聞かれます。
受診の前に、変わった色のうんちが出始めた日と、前日からの食事などを記録しておいてください。変わった色のうんちの原因が、前日に与えた食べ物の影響であることもよくあります。
また、うんちの回数が極端に多かったり、食欲がなくなったり、いつもと違う機嫌の悪さが見られる場合、何らかの病気が影響している可能性があります。赤ちゃんの排便回数や食欲の有無、赤ちゃんの機嫌の変化も記録しておきましょう。
医師にうんちの色や状態を正確に伝えるためには、変わった色のうんちをおむつごと持っていくのがおすすめです。色や質感、においなどを直接観察することができるので、医師がより正確に診断できます。
その際、二次感染を防ぐために、ポリ袋などにしっかりと密封してください。また、おむつを持っていくのが難しい場合は、スマートフォンでうんちの写真を撮影して医師に見せるのもいいでしょう。
赤ちゃんが、赤い物や緑の物を食べたときに、便の色が変わることはよくあります。また、感染症や内服する薬によって便の色が変わることも。健康な便の色は、母子手帳の付録の「便色カード」をご覧ください。
なお、白い便や黒い便、血の混じった便は、緊急性の高い症状であるケースもあります。必ず小児科医の診察を受けてください。危険な症状かどうかの見極めが非常に大切なので、数日様子を見るのではなく、すぐに受診しましょう。
受診時は、「おかしいな」と思った便が出たおむつを必ずご用意ください。また、「いつ水分をとったか」「嘔吐はあるか」「家族や周囲の人たちに同様の症状があるか」など、詳細な情報がわかればわかるほど、診察の助けとなります。
監修者のご紹介
竹中 美恵子先生(小児科・内科・皮膚科・アレルギー科)
難病指定医、小児慢性特定疾患指定医、子どもの心相談医、高濃度ビタミンC点滴療法認定医、キレーション認定医。小児科医としての臨床を積みながら皮膚科や内科を学び、家族全員を1つの病院で診られるワンストップの病院を目指して姉妹で開業する。
女医によるファミリークリニック
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グーンプラス
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赤ちゃんのうんちの色は、健康状態を教えてくれる重要な指標です。一方で、赤ちゃんの消化器は未成熟なため、食べた物によってうんちの色が変わることもよくあります。
おむつ替えは、赤ちゃんの健康をチェックする絶好のタイミング。普段からうんちの色の変化に注意を払い、おかしいなと感じたときには、早めに小児科を受診してください。
赤ちゃんのうんちが緑色の場合、うんちがおなかの中に長くとどまっていたことで、酸化して緑色になっているケースがほとんどです。また、腸の中にいる乳酸菌などによって、緑色に変色することもあります。いずれにせよ、健康な証拠なので気にすることはありません。ほかにも、新生児の黒緑色でネバネバとしたうんち、黄色~明るい茶色でゆるゆるのうんち、白いつぶつぶの混じったうんちなどは、健康なうんちなので心配はいりません。
赤ちゃんのうんちが赤い場合、血便の可能性があります(細い糸のように血が混じったうんちの場合、特に心配はいりません)。また、赤ちゃんの黒いうんちは消化管上部で出血している可能性があります。そのほか、赤ちゃんが白やクリーム色、灰色のうんちをした場合は、胆道閉鎖症や胆道狭窄症といった先天性の病気や、ウイルス性の感染症にかかった可能性があります。いずれも、すぐに病院を受診してください。
赤ちゃんのうんちの色が気になって病院を受診するときは、下記のポイントを記録しておくと、医師の診察がスムーズに進みます。
・赤ちゃんが気になる色のうんちをし始めたのはいつからか
・赤ちゃんが当日、前日に口にした物は何か
・赤ちゃんの排便回数や食欲の有無、赤ちゃんの機嫌の変化
また、医師にうんちの色や状態を正確に伝えるためには、変わった色のうんちをおむつごと持っていくのがおすすめです。色や質感、においなどを直接観察することができるので、医師がより正確に診断できます。
画像提供/PIXTA
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