記事公開:2025.4.24
赤ちゃんの成長の目安として、「首がすわる」というプロセスがあります。首が不安定な赤ちゃんのお世話は心配事も多く、「いつ首がすわるの?」と待ち遠しく思うママ・パパもいるかもしれません。
この記事では、赤ちゃんの首がすわるとはどのような状態かを解説するとともに、その確認方法や首がすわるまでの目安と注意点、首のすわりを促す遊びなどについて紹介します。
首がすわる(首すわり)とは、赤ちゃんが自力で頭を支えられる状態のことです。首がすわると、大人の支えがなくても赤ちゃんの頭はぐらつかなくなり、安定して頭を動かせるようになります。これは、赤ちゃんの筋力や運動機能の発達の度合いを示す、大事な指標のひとつです。
生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ筋力がなく自力で頭を支えることができませんが、成長とともに頭を支える筋肉や神経が発達することで首がすわります。
首がすわる時期には個人差があるものの、こども家庭庁の「令和5年乳幼児身体発育調査」によると、生後3~4ヵ月未満で5割以上、生後4~5ヵ月未満で9割以上の赤ちゃんの首がすわるという調査結果が出ています。
赤ちゃんの首は段階を踏んで安定していくため、初めて子育てをするママ・パパにとっては、首がすわったかどうか判断がつかないこともあるでしょう。ここでは、赤ちゃんの首がすわったかどうかを確認する方法をご紹介します。
赤ちゃんの首がすわる過程では、うつ伏せに寝かされたときに、自力で頭を上げようとします。うつ伏せの姿勢から首と頭をしっかり持ち上げた状態で、首を上下左右に動かすことができれば、首がすわっているといえるでしょう。
ただし、赤ちゃんが長時間うつ伏せの姿勢でいるのは、窒息や乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが高まるおそれがあります。この方法で確認するときは、無理のない範囲で、必ず大人が近くで見守ることが大切です。
赤ちゃんをあお向けに寝かせ、両手を持って上半身をゆっくり引き起こしたときに、頭がしっかりとついてくるかを確認します。
首がぐらついたり後ろに倒れたりせず、頭が体といっしょについてくれば、首がすわっている状態です。
赤ちゃんを縦抱きにしたときに、支えなしでも首がぐらつかず、頭をまっすぐ保てるかを確認します。縦抱きの状態で赤ちゃんの首や頭が安定していれば、首がすわったと判断できます。
ただし、まだ十分に筋力が発達していないと、頭を一時的にまっすぐ保てたと思っても、ガクッと傾くことがあり注意が必要です。この方法を行う場合は、赤ちゃんの様子を見つつ、大人がすぐに支えられるよう、慎重に確認しましょう。
赤ちゃんの首がすわるまでにはいくつかのプロセスがあり、少しずつ時間をかけて進んでいきます。発達には個人差があるため、一般的な目安にはなりますが、赤ちゃんの首がすわるまでの流れを月齢別にご紹介します。
生後2ヵ月頃になると、脳の神経や全身の筋肉が発達し、手足の動きが活発になってきます。うつ伏せの状態から、少しずつ首を持ち上げられる赤ちゃんも増えてくるでしょう。生後3ヵ月頃には、うつ伏せの姿勢から自力で首を持ち上げ、顔の向きを左右に変えられるようになってきます。
ただし、まだ首が安定していないことがほとんどのため、抱っこの際は大人がしっかり頭を支えてあげることが必要です。
生後4ヵ月頃になると、さらに筋力がついて、頭を持ち上げていられる時間が長くなります。この頃になると、縦抱きができる子も増えてくるでしょう。
ただし、まだ首すわりが完了していないことも多いので、大人が支えながら様子を見守ることが大切です。
生後5ヵ月頃になると、多くの赤ちゃんは首がしっかりと安定し、首すわりが完了します。ただし、赤ちゃんの体格や頭の大きさ・重さによっては、もう少し時間がかかる場合もあります。首がすわっていなくても焦らずに、しっかりと経過を見守りましょう。
生後3~4ヵ月の乳児健診は必ず受診し、赤ちゃんの発達が気になる場合は、小児科で診てもらうことも大切です。
首がすわると、赤ちゃんの動きが活発になり、抱っこもしやすくなります。ママ・パパにとっても成長を感じられるひとつのタイミングではないでしょうか。
そこで、クラブエリエール会員の先輩ママ・パパに、赤ちゃんの首がすわった時期について調査しました。
【調査概要】
調査対象:未就学のお子さまがいるクラブエリエール会員の20~80代男女
調査期間:2025年2月3日~2月11日
調査手法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:1,062件
■お子さまはいつ頃首がすわったと感じましたか?
赤ちゃんの首がすわったと感じた時期を先輩ママ・パパに伺うと、最も多かった回答は生後3~4ヵ月未満で475人でした。次いで、生後4~5ヵ月未満が194人、生後2~3ヵ月未満が193人となっています。
首がすわる時期には個人差がありますが、成長に合わせてだんだんとしっかりしてくるので、焦らず見守っていきたいですね。
頭や首には、大切な神経や血管が通っています。首がすわるまでは、思わぬ拍子に首に負荷がかかったり、頭にケガをしてしまったりしないよう、注意が必要です。
続いては、赤ちゃんの首がすわるまでのあいだに注意したい点について解説します。
赤ちゃんの首がすわるまでは、安定して首と頭を支えられる横向きでの抱っこが基本です。首がすわる前に縦抱きをすると、赤ちゃんの首に大きな負担がかかります。
また、縦抱きを始めるときは、頭が前や後ろに倒れないよう、必ず後頭部をしっかりと支えて抱っこするようにしましょう。
首がすわる前の赤ちゃんは、頭を持ち上げる力が弱く、首を自由に動かすことができません。特にやわらかい寝具やクッションの上でうつ伏せになると、顔が埋まったまま動かせず、窒息のリスクが高まります。赤ちゃんを寝かせるときは必ずあお向けで寝かせ、大人が見守るようにしましょう。
首がすわっていない赤ちゃんを激しく揺さぶると、頭部への大きな力がダメージとなる「乳幼児揺さぶられ症候群(揺さぶられっ子症候群)」を引き起こすおそれがあります。
特に、泣きやまないからといって強く揺するのは大変危険です。泣いている赤ちゃんをあやすときは、ゆっくりやさしく抱っこしたり、背中を軽くトントンしたりするようにしましょう。
ここでは、首すわりを促す練習方法を紹介します。練習は絶対に必要というわけではありませんが、遊びやコミュニケーションの一環として取り入れるのがおすすめです。
赤ちゃんをうつ伏せの状態にして、いろんな方向から声をかけたり、おもちゃなどで音を鳴らしたりして、視線が上がるように誘導しましょう。自分の力で頭を持ち上げて、いろいろな方向に首を動かす練習になります。
始めのうちは赤ちゃんの負担にならないよう、1回2~3分程度の短時間から始めてみてください。
赤ちゃんを縦抱きで前向き(外向き)に抱っこすることも、首の筋肉の発達を促す方法のひとつです。前を向くことで赤ちゃんの視界が変わり、頭を動かす練習にもなるでしょう。前向きに抱っこをするときは、赤ちゃんの首や頭がぐらつかないように注意してください。
大人の胸に赤ちゃんの後頭部をつけ、赤ちゃんのおしりと胸をしっかり抱えてあげると、縦抱きでも赤ちゃんの頭がぐらつきません。
監修者のご紹介
竹中 美恵子先生(小児科・内科・皮膚科・アレルギー科)
難病指定医、小児慢性特定疾患指定医、子どもの心相談医、高濃度ビタミンC点滴療法認定医、キレーション認定医。小児科医としての臨床を積みながら皮膚科や内科を学び、家族全員を1つの病院で診られるワンストップの病院を目指して姉妹で開業する。
女医によるファミリークリニック
首がすわる時期の赤ちゃんの肌は、とっても繊細。おむつは肌への刺激が少ないものを選んであげたいですね。おしっこやうんちによるかぶれ、おむつの摩擦によるこすれなどに着目した「グーン」シリーズなら、敏感な赤ちゃんの肌をやさしく守ることができます。
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「グーンプラス 敏感肌にやわらかタッチ Sサイズ/Mサイズ」については、下記のページをご覧ください。
グーンプラス 敏感肌にやわらかタッチ Sサイズ
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「グーン 肌にやさしいおしりふき」については、下記のページをご覧ください。
グーン 肌にやさしいおしりふき
生後4~5ヵ月頃には、大半の赤ちゃんの首すわりが完了するといわれています。ただし、それぞれの赤ちゃんによって体型や発達は異なるため、焦らずゆっくり見守ることが大切です。
赤ちゃんの首すわりが完了するまでは、後頭部を支えて抱っこするようにしてください。親子の遊びやコミュニケーションの一環として、無理のない範囲で、首すわりを促す練習を取り入れるのもおすすめです。
赤ちゃんの首がすわる時期には個人差がありますが、生後3~4ヵ月頃から首がすわる子が多く、生後5ヵ月には大半の赤ちゃんは首すわりが完了するといわれています。ただし、生後4ヵ月でも首すわりが完了していない子はいるので、遅いということはありません。3~4ヵ月健診などで指摘がなければ、様子を見ても良いでしょう。首すわりに関して気になることがある場合は、小児科医に相談してみてください。
赤ちゃんの首がすわるまでは、首や頭に負荷がかからないように注意が必要です。抱っこするときは、必ず首と頭を支えられる横抱きにしましょう。
また、あやすときに激しく揺さぶったり、うつ伏せ寝のまま放置したりするのも避けてください。
首すわりの練習は、必ずしなければいけないものではありません。遊びやコミュニケーションの一環として取り入れる中で、自然と首まわりの筋肉の発達が促されるので、赤ちゃんの機嫌が良いときに少しずつ行ってみるのがおすすめです。
画像提供/PIXTA