記事公開:2024.5.27
生後8ヵ月の赤ちゃんは、おすわりがだいぶ安定し、ずりばいを始めるなどさらに活動的になります。
ここでは小児科医監修のもと、生後8ヵ月頃の成長の目安や特徴、授乳・離乳食の量やタイミングのほか、お世話の注意点について解説します。ずりばいでヒヤリとしたことのある先輩ママ・パパの体験談も、ぜひ参考にしてください。
※発育・発達には個人差がありますので目安として参考にしてください。
生後8ヵ月になると、身長の伸びや体重の増加がゆるやかになり、お世話の頻度も安定してきます。この時期の身長・体重の目安、おむつ替えや授乳の頻度をチェックして、成長目安の参考にしましょう。
生後8~9ヵ月未満の赤ちゃんの身長と体重の目安は、下記のとおりです。
<生後8~9ヵ月未満の赤ちゃんの身長と体重の目安>
・男の子:身長66.3~75.0cm/体重6.96~10.14kg
・女の子:身長64.4~73.2cm/体重6.53~9.53kg
出典:厚生労働省「平成22年 乳幼児身体発育調査報告書」
生後8ヵ月になると、身長の伸びと体重の増加は徐々にゆるやかになります。身長や体重が目安を下回っていても、母子健康手帳などに記載されている成長曲線のカーブに合わせて、少しずつでも伸びたり、増えたりしていれば心配ありません。
生後8ヵ月の赤ちゃんは、おむつ替えの頻度が1日8回以下になる子が多いようです。とはいえ、おむつ替えの頻度には個人差があります。回数にとらわれず、おむつが汚れているのに気づいたタイミングで替えてあげましょう。
生後8ヵ月の赤ちゃんの授乳頻度は4~6時間おき、1日4~5回程度になります。母乳よりミルクのほうが腹持ちするため、母乳のみの場合は1日4~5回より多くなっても問題ないでしょう。
生後8ヵ月は、下半身の身体機能や脳の発達が進む時期です。多くの赤ちゃんがひじを使って体をひきずるように前に進むずりばいなどを始め、人見知りもピークを迎えます。ここでは、そんな生後8ヵ月の赤ちゃんの特徴を解説します。
下半身の身体機能の発達が進み、ほとんどの赤ちゃんでおすわりが安定するのが、生後8ヵ月の特徴です。それに伴い、ずりばいや、おすわりのまま足をこぐように移動する「シャフリング」、腹ばいから両手両ひざを使ってはう「ハイハイ」をするようになる子もいます。
この時期の移動スタイルは、赤ちゃんによって違うもの。発達のスピードも、早い子と遅めな子には3ヵ月くらい差があるといわれているため、その子なりの成長を焦らずに見守りましょう。
生後8ヵ月頃になると、記憶力の発達に伴い、人見知りがピークを迎えます。人見知りは、赤ちゃんがママやパパを、ほかの人とは違う特別な存在と認識している証拠です。だんだんと治まってくるので、心配しすぎないようにしましょう。
なお、この時期の赤ちゃんは、ママやパパが見えなくなると、泣いてしまうこともあります。その場合は、赤ちゃんのお気に入りのぬいぐるみや毛布などを渡すと、落ち着くこともあるので試してみてください。
生後8ヵ月の赤ちゃんは、手を器用に使って、小さな物をしっかりつかめるようになってきます。両手の協調性も発達し、手に持ったおもちゃを持ち替えたり、2つの積み木を打ち合わせたりすることもできるようになります。
生後8ヵ月前後になると、赤ちゃんがずりばいをするようになり、ママやパパがヒヤリとする場面も増えます。そこで今回は、赤ちゃんのずりばいに伴う体験談を、クラブエリエール会員の先輩ママ・パパに聞いてみました。
※コメントは一部抜粋しています。
【調査概要】
調査対象:3ヵ月~未就学のお子さまがいるクラブエリエール会員の20~60代男女
調査期間:2024年2月26日~3月4日
調査手法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:557件
クラブエリエール会員の先輩ママ・パパに、赤ちゃんがずりばいを始めた時期を聞いたところ、最も多かったのは「生後6ヵ月」という結果になりました。生後8ヵ月には、約8割の赤ちゃんがずりばいを始めているようです。
また、ずりばいが始まったことで起きた思わぬ事故についても聞いてみました。
<赤ちゃんがずりばいを始めた際に起きた思わぬ事故>
「自分からテーブルの下にもぐっていき、出てくるときに頭をぶつけてしまった」
「子どもが前を見ずにずりばいをして、椅子にぶつかって大泣き」
「ずりばいを始めると同時にいろいろな物に興味を持ち、誤飲が増えた。ほかにもティシューやおしりふきを出して散らかして大変だった」
「玄関までずりばいで移動して、靴を触ったり口に入れようとしたりした」
「一人でリビングの入り口ドアまで移動して、ドアに指を挟まれそうになった」
「気づかないうちに子どもが近くまで来ていて、踏みかけた」
ずりばいを始めると、いろいろな場所に手が伸びるようになるので、「小さなもの」「危険なもの」は赤ちゃんの近くに置かないようにしましょう。口に入りそうにないものでも、トイレットペーパーの芯を通る程の大きさのものは、飲み込んでしまう恐れがあります。
また、この時期の赤ちゃんは人見知りが始まるため、外出が難しくなることがありますが、いろいろな人に出会う機会を持つことはとても大事ですので、積極的に外に出かけられるといいと思います。人見知りが始まった赤ちゃんでも、ご両親に抱っこされていればご機嫌になる場合も多いので、泣き止まないときは抱っこをしてあげるのもいいかもしれません。人見知りは成長の証ですので、悪いことではなく、赤ちゃんが家族を認識している証拠ということを理解してあげてください。
離乳食も2回食が定着し、生活リズムも安定してくる生後8ヵ月の赤ちゃん。この時期の赤ちゃんの睡眠時間や授乳間隔、離乳食の目安など、お世話のポイントを解説します。
生後8ヵ月の赤ちゃんの睡眠時間は、お昼寝を含めて1日9~12時間程度。お昼寝は午前と午後の1日2回、30分~2時間くらいが一般的です。生活リズムを身に付けさせるためにも、赤ちゃんの早寝・早起きを習慣化するようにしましょう。
生後8ヵ月の赤ちゃんの授乳間隔は、2回の離乳食を踏まえると、母乳・ミルクともに4~6時間おきに、1日4~5回の授乳が一般的です。1回につき約200mlを目安に授乳しますが、離乳食後の母乳やミルクは赤ちゃんが飲みたいだけ与えて問題ありません。赤ちゃんの様子を見て、調整しましょう。
生後8ヵ月は、1日2回の食事リズムが安定してくる時期。離乳食は、いろいろな味や舌触りが楽しめるように、食品の種類を少しずつ増やしていくのがおすすめです。離乳食1回で1食品を使用した場合の目安量は、下記のとおりです。
<生後8ヵ月の離乳食の目安量>
・全がゆ(米1:水5のおかゆ):50~80g
・野菜、果物:20~30g
・魚、肉:10~15g
・豆腐:30~40g
・卵:卵黄1個~全卵3分の1個
・乳製品:50~70g
※あくまで目安であり、食欲や成長・発達に応じて調整してください。
出典:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」
赤ちゃんが離乳食をよく食べている場合は、食事を丸飲みしていることもあります。この時期の離乳食は舌でつぶせる固さを目安とし、食べているときに赤ちゃんが口をモグモグと動かしているか観察してください。離乳食を毎回完食していたとしても、胃腸の負担を考えて1日3回食にするのは生後9ヵ月まで待ちましょう。
生後8ヵ月になると、おむつ替え回数の目安は1日8回以下になり、5~6回程度になる子が多いようです。うんちの頻度は、平均的には1日1~2回ですが、2~3日に1回という子もいます。赤ちゃんの排便頻度や体調などを比較しながら、判断してあげましょう。
生後8ヵ月は、赤ちゃんの体調が悪いときを除き、毎日お風呂に入れてあげましょう。入浴後は保湿ケアも忘れずに行います。できれば、入浴後と朝のお着替え時など、1日2回程、保湿剤を赤ちゃんに塗ることを心掛けてください。
生後8ヵ月の服は、80サイズが一般的ですが、お子さまによっては少し大きいかもしれないので、袖をまくるなど調整をしてください。身長の伸びがゆるやかになる時期に入るため、80サイズは1歳半頃まで長く着せることができます。
また、ずりばいやハイハイをする場合は、赤ちゃんのひざを守るような丈の服や、上下が分かれたセパレートタイプの服も便利です。着せる枚数の目安は、大人が着ている衣類の枚数よりも1枚減らすこと。大人が肌着も含めて3枚着ている日なら、赤ちゃんは2枚にするとちょうどいいでしょう。ただし、季節に合わせて、赤ちゃんの顔色や体温をチェックしながら調節してください。
生後8ヵ月の赤ちゃんは、ずりばいやハイハイなどの移動手段を身に付け、これまで以上に活発に活動するようになります。そんな生後8ヵ月の赤ちゃんとの、接し方のポイントをチェックしましょう。
昼間にしっかり体を動かす
ずりばいやハイハイをする子は、日中たっぷり体を動かせるようにしてあげると、夜ぐっすり眠れるようになります。赤ちゃんが自由に動ける、安全なスペースを確保してあげましょう。自宅でスペースを作ることが難しい場合は、児童館や子育て支援センターなどを活用するのもおすすめです。
この時期におすすめなのが、ママやパパがハイハイの姿勢で移動しながら、赤ちゃんに「おいで~」と声をかけてあげる遊びです。
赤ちゃんが追いかけてきたら、わざと逃げたり、反対に近づいていったりすると、赤ちゃんはワクワクします。慣れてきたら、今度はママやパパが赤ちゃんを追いかけるほうにチェンジしてみましょう。
活動的になる生後8ヵ月は、ママやパパの心配事も増える時期です。ここでは、そんな生後8ヵ月の赤ちゃんとの生活の中で、特に気をつけたいことについて解説します。
おすわりができるようになると、寝ていた頃よりも目線が高くなり、床から約30cmが赤ちゃんの視界の中心になります。これは、ローテーブルほどの目線のため、その上にある物に手を伸ばすこともあります。さらに、ずりばいやハイハイができるようになると行動範囲が広がり、気づいたときにはローテーブルなどにつかまり立ちをしていることも。
誤飲などの事故が起こりやすい時期なので、赤ちゃんにとって危険な物がないか、床の上だけでなく、赤ちゃんがつかまり立ちしたときに手が届く高さまでチェックしましょう。
ほとんどの赤ちゃんに歯が生える生後8ヵ月は、虫歯予防のためのお手入れが必要になる時期です。食後はお茶や水を飲ませたり、ガーゼや綿棒、歯のお手入れ用シートなどで汚れを落としたりしてあげましょう。
歯を拭くのを嫌がる場合、最初から歯ブラシを使っても構いません。ただし、泣いて嫌がっているのに無理矢理押さえつけてしまうと、歯磨き自体が嫌いになってしまう可能性もあります。様子を見ながら、歯のお手入れを習慣にすることをおすすめします。
多くの赤ちゃんが5kgを超える生後8ヵ月になると、抱っこしたときのママの負担もかなりのもの。寝かしつけや泣きやませるために長時間抱っこし続けた結果、肩こりや腰痛に悩まされるママも多くいます。
症状がひどくなる前に、肩を上下させる、肩甲骨を前後に動かす、手が床につくように上半身を前屈させるなど、肩こりと腰痛を解消できるストレッチや体操を積極的に行いましょう。
監修者のご紹介
竹中 美恵子先生(小児科・内科・皮膚科・アレルギー科)
難病指定医、小児慢性特定疾患指定医、子どもの心相談医、高濃度ビタミンC点滴療法認定医、キレーション認定医。小児科医としての臨床を積みながら皮膚科や内科を学び、家族全員を1つの病院で診られるワンストップの病院を目指して姉妹で開業する。
女医によるファミリークリニック
生後8ヵ月になり、体が随分しっかりとしてきた赤ちゃんでも、肌はまだまだ敏感です。一日中つけているおむつにもこだわりたいものですよね。それなら、おしっこやうんち、おむつの摩擦による刺激と肌の乾燥などに着目した「グーン」シリーズがおすすめです。
「グーンプラス敏感肌設計Mサイズ」は、肌に触れる表面シートに「エリエール 贅沢保湿」と同じ保湿成分を配合。なめらかな肌ざわりで、摩擦による肌への負担を軽減しています。また、おむつ表面の吸収スポットが、おしっこもゆるゆるうんちも瞬時に吸収。赤ちゃんの敏感な肌に負担をかけない、やさしい紙おむつです。
「グーンプラス敏感肌設計Mサイズ」については、下記のページをご覧ください。
グーンプラス敏感肌設計Mサイズ|グーン
赤ちゃんがハイハイをしたり、つかまり立ちをしたり、動き回るようになったらパンツタイプのおむつを検討するタイミングです。「グーンプラス 肌快適設計パンツMサイズ」は、肌に触れる表面シートに「エリエール 贅沢保湿」と同じ保湿成分を配合しています。肌へのやさしさに加え、おなかを締め付けずにふんわりホールドする「クッションプリーツ」を採用。動きやすく、快適なはき心地です。
「グーンプラス 肌快適設計パンツMサイズ」については、下記のページをご覧ください。
グーンプラス 肌快適設計パンツMサイズ|グーン
「グーン ぐんぐん吸収パンツ Mサイズ」は、おなかまわりと足まわりのギャザーが肌にフィットする<ぴったりモレガード構造>で、たくさん動いてもすきまモレをガード。<スピード吸収体>がおしっこを素早く吸収するから、たっぷりおしっこもモレずに安心です。装着するとおへそが隠れるほど大きめ設計のパンツタイプで、1サイズを長く使えるのもポイントです。
「グーン ぐんぐん吸収パンツ Mサイズ」については、下記のページをご覧ください。
グーン ぐんぐん吸収パンツ Mサイズ|グーン
離乳食が進み、うんちが固めになってくると、肌にはりついて刺激になってしまうことも。「グーンプラス 汚れすっきりおしりふき」は、シートに乳液成分を配合。カピカピのうんちも浮かせて、すっきり落とせます。
「グーンプラス 汚れすっきりおしりふき」については、下記のページをご覧ください。
グーンプラス 汚れすっきりおしりふき|グーン
ずりばいが始まり、行動範囲がどんどん広がる生後8ヵ月の赤ちゃん。思いきり体を動かして過ごせるように、お部屋の安全性に気をつけながら、赤ちゃんとの生活を楽しみたいですね。同じ月齢でも成長に差が出てくる時期ですが、ほかの子と比べすぎず、赤ちゃんの成長を見守りましょう。
また、赤ちゃんが重くなり、ママやパパの肩や腰に負担がかかる時期です。ストレッチなどで体のメンテナンスも行うことをおすすめします。
生後8ヵ月になると、ずりばいやハイハイが始まったり、指先を上手に使えるようになったりします。そのため、赤ちゃんが過ごす空間の安全性に、よりいっそう注意が必要です。赤ちゃんが思いきり遊べる空間を作り、しっかり体を動かせるような遊びを取り入れてあげると、夜ぐっすり寝てくれるようになります。
生後8ヵ月頃になると、ずりばいなど自分の力で移動できるようになり、低めのローテーブルならつかまり立ちしてしまう可能性があります。赤ちゃんが過ごす空間や、赤ちゃんの視線が届くテーブルの上には、口に入れても問題のない物以外は置かないようにしましょう。
生後8ヵ月の赤ちゃんの離乳食の目安は、1日2回です。離乳食は舌でつぶせる固さを目安に、さまざまな食感や舌触りが楽しめるよう、食材の種類を増やすのもおすすめです。
画像提供/PIXTA
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