記事公開:2024.3.14
生後3ヵ月の赤ちゃんは、首がすわり始める子も多く、心身ともに大きく成長する時期です。ここでは、そんな生後3ヵ月の赤ちゃんについて、小児科医監修のもと、授乳やお世話のポイント、さらにはこの時期から始まるグズグズ期の対処法などを解説します。また、グズグズ期特有の「黄昏泣き(コリック)」について、先輩ママのアンケート結果にも注目です。
生後3ヵ月は、赤ちゃんの発達の大きな節目です。体重は生まれたときの2倍程になり、首がすわる赤ちゃんもいます。この時期の赤ちゃんについて、成長の目安とお世話の頻度を確認しましょう。
生後3~4ヵ月未満の赤ちゃんの身長と体重の目安は、下記のとおりです。
<生後3~4ヵ月未満の赤ちゃんの身長と体重の目安>
・男の子:身長57.5~66.1cm/体重5.12~8.07kg
・女の子:身長56.0~64.5cm/体重4.84~7.53kg
出典:厚生労働省「平成22年 乳幼児身体発育調査報告書」
個人差はありますが、体重は生まれたときの2倍程度になる子も多く、顔も体もふっくらとしてきます。
おしっことうんちの回数がだんだんと減り、おむつ替えの頻度も低くなってきます。それでも、生後3ヵ月のおむつ替えの回数は1日8~10回程になります。
授乳回数の目安は、母乳メインの場合は1日6~8回、ミルクのみの場合は1日5~6回程です。生まれたばかりの頃に比べて授乳回数は減り、ほぼ決まった時間に飲むようになります。
グラグラだった首がしっかりしてきて、表情や動きにも意志が感じられるようになる生後3ヵ月の赤ちゃん。授乳間隔や睡眠時間など生活のリズムが少しずつ整う一方、なぜか夕方になると泣き出す子も出てきます。そんな生後3ヵ月の赤ちゃんの特徴を確認してみましょう。
生後3ヵ月頃になると、早い子は首がしっかりとし始め、自分で頭を支えられるようになります。これは「首がすわる」といわれる、運動発達の第一段階です。
多くの自治体で行われる生後3~4ヵ月の乳幼児健診では、首がすわっているかを中心に赤ちゃんの成長をチェックするほど重要なポイントになります。首がすわったかどうかは、下記の方法で確認できます。
・うつ伏せの姿勢にすると頭を持ち上げる
赤ちゃんをうつ伏せの姿勢にした際に、ひじをついて腕をつっぱりながら、頭と肩を持ち上げて首を上下左右に動かすことができるかを確認します。
・あお向けから赤ちゃんの上半身を起こすと頭も上がる
あお向けに寝ている状態から、赤ちゃんの両手を持って上半身を引き起こします。その際、頭が体といっしょについてくるかを確認します。
首すわりを安定させるために効果的なのが、赤ちゃんをうつ伏せにする腹ばいの練習です。赤ちゃんの首は自然にすわるので、絶対にしなくてはいけないものではありませんが、腹ばいにすることで背筋を強くし、首を持ち上げる力がつきます。
腹ばいの練習は、赤ちゃんが起きていて機嫌が良いときに、1回2~3分程度を1日に数回からスタートするのが目安です。窒息の危険がないようにやわらかい場所は避け、まわりにはクッションやタオルなどの動きを妨げるものは置かず、絶対に目を離さないようにしましょう。
生後3ヵ月は「魔の3ヵ月」と呼ばれ、夕方に決まって泣き出す黄昏泣き(コリック)や、ママに抱っこを求めて泣き続けるなど、ママやパパが困惑する時期でもあります。生後3ヵ月頃に始まるこのようなグズグズ期は、病気ではなく、一時的なものです。
何をしても泣き止まず、ママやパパにとっては大変な時期ですが、今だけと思って抱っこしながらあやしてあげましょう。
生後3ヵ月頃になると、夕方に決まって泣き出す黄昏泣きが始まる赤ちゃんもいます。この現象は世界の赤ちゃんに共通していて、コリックとも呼ばれています。
そこで、クラブエリエール会員の先輩ママ・パパたちに、黄昏泣きについてのアンケートを実施。経験者に対処法を聞いてみました。
※レビュー内容はお客様個人の感想です。コメントは一部抜粋しています。
【調査概要】
調査対象:3ヵ月~未就学のお子さまがいるクラブエリエール会員の20~60代男女
調査期間:2023年12月12日~12月18日
調査手法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:140件
生後3ヵ月頃に黄昏泣きを経験したか聞いたところ、半数に近い42.1%が「はい」と回答しました。そこで、「はい」と回答した先輩ママ・パパたちが取り入れていた、黄昏泣きの対処法を伺いました。
<黄昏泣きを経験した先輩ママの対処法>
「たくさん抱っこをして、話しかけながら寝かしつけていた」
「まわりの音が聞こえないように胎内音を聞かせて、眠りに集中できるようにした」
「夕食の準備は早めに済ませ、夕方にぐずりや泣きがひどくなってきたときは赤ちゃんを優先。抱っこや授乳、おもちゃで遊んで、赤ちゃんが安心できるようにした」
「黄昏泣きが起きそうな時間帯に、散歩に出掛けた」
「夕方のなるべく同じ時間にお風呂に入り、その後は授乳して寝かせるようにした」
ご両親から「赤ちゃんは親の姿が見えないと、泣くのでしょうか」と、よく質問をされます。生後3ヵ月の赤ちゃんは、まだ視野がぼんやりしており、見えているのは白黒の世界なので、ご両親がそばにいるか、はっきりと見えていないかもしれません。
それでも生後3ヵ月になれば、赤ちゃんは少しずつ意思を明らかにしてきます。何も理由がなくても、泣くことで自分の存在意義をアピールしているのです。全く異常なことではありませんし、素晴らしい反応です。
生後3ヵ月の赤ちゃんは、生活リズムが整い始め、授乳や排泄の間隔も空くようになります。ここからは、そんな生後3ヵ月の赤ちゃんのお世話のポイントをご紹介します。
生後3ヵ月になると、昼夜のリズムができ始めます。この時期の赤ちゃんの睡眠時間は、1日13~14時間程で、夜は5~6時間まとめて眠る子も増えてきます。しかし、睡眠のリズムには個人差があるため、まだ夜にまとめて眠れない子もいます。
赤ちゃんが夜ぐっすりと眠れるようになるためにも、授乳・遊び・睡眠といった生活リズムを整えることが大切です。赤ちゃんにとって心地いい睡眠のリズムを作るには、やさしくマッサージしたり、子守歌を歌ってあげたりと、赤ちゃんをリラックスさせてあげましょう。
また、夜の寝かしつけでは、赤ちゃんの刺激になる光や音を最小限に抑え、眠りやすい環境を作ることがおすすめです。
生後3ヵ月あたりから、消化器官の成長とともに、1回の授乳でたくさんの量を飲めるようになります。授乳ペースもでき始め、夜間の授乳がなくなる子もいます。
授乳回数の目安は、母乳メインの場合は1日6~8回程、ミルクのみの場合は1回180~220mlを1日5回程です。自分の適量を飲むようになる時期でもあるので、遊び飲みや飲みムラがあっても、少しずつ体重が増えていれば心配ありません。
生後3ヵ月のおむつ替えの回数は、1日に8~10回程度。特にうんちは徐々に回数が減り、決まったペースでうんちするように。うんちの回数は、1日2~3回の子もいれば、3日に1回程度の子もいます。決まったペースで排便があり、赤ちゃんの機嫌が良く、授乳がしっかりできていれば問題ありません。
おなかが張って苦しそうな場合は、おなかのマッサージや綿棒による肛門への刺激で、排便を促してあげましょう。
生後3ヵ月頃になると急激に皮脂の分泌が減り、肌が乾燥しやすくなります。乾燥による肌トラブルを防ぐためにも、こまめな保湿ケアが大切です。
また、スキンケアでは汚れを落として清潔にすることも重要なため、授乳後やよだれが出ているときはやさしく口元を拭き、1日1回はお風呂に入りましょう。
生後3ヵ月の赤ちゃんの衣類のサイズ目安は、50~60cm程度。身長が伸びて服のサイズが変化しやすい時期のため、70cmにサイズアップする子もいます。ワンシーズン先の衣類を用意する場合は、サイズ選びに注意しましょう。
生後3ヵ月の赤ちゃんは、体全体がしっかりしてくると同時に、興味のあるものに手を伸ばしたり、「クーイング」と呼ばれる発声が盛んになったりと、赤ちゃんとのコミュニケーションをとる喜びが一段と増す時期です。ここでは、そんな生後3ヵ月の赤ちゃんとの接し方のポイントを紹介します。
生後3ヵ月は、自分の手をジッと見つめる、手をなめる、胸の前で指先を合わせるといった「ハンドリガード」が始まり、手を動かす感覚を覚えると同時に、手を使うことにも関心が出てきます。視界に入ったものに手を伸ばし、握って口に入れて感触を確かめる様子も見られます。
ガーゼやタオル地のにぎにぎなどのおもちゃを軽くて握りやすいものを、赤ちゃんの手が届くか届かないかくらいまで近づけて、自力で握らせてあげましょう。視覚や触覚の刺激につながります。
生後3ヵ月になると、多くの赤ちゃんが「あー」「うー」と声を発するクーイングをするようになります。あやされると声を出して笑ったり、甘えるような泣き声を出したりと、感情表現ができるようになる子もいます。赤ちゃんが声を出したときには、積極的に応えてあげましょう。
また、ママやパパが話しかけて泣き止んだら、音の識別ができるようになった証拠です。さらに、周囲への関心が高まり、音がする方向を探してきょろきょろすることもあるので、音が出るおもちゃで遊んだり、たくさん話しかけたりするのもおすすめです。
赤ちゃんはいろいろな刺激を受けることで発達していきます。家の中に閉じこもらず、積極的に外に出て刺激を与えましょう。風の感触や植物の香り、さまざまな生活音も、赤ちゃんにとっては大きな刺激になります。
近所を散歩するほか、短時間なら買い物などいっしょに出掛けるのもおすすめです。ただし、紫外線の強い4~9月においては、日差しが強い10~14時頃の外出は避けましょう。
生後3ヵ月には、多くの自治体で健診が行われます。また、ママの体調にも注意が必要な時期です。この時期に注意したいポイントについて解説します。
多くの自治体では、生後3~4ヵ月頃に乳幼児健診を行っています。生後3~4ヵ月の健診では、赤ちゃんの健康状態を把握するだけでなく、育児に悩むママやパパに対する支援サービスの紹介や、医師や保健師など、専門家による育児アドバイスも行います。自治体による健診がない場合は、小児科で個別に受けることもできます。
<主な健診の内容>
・問診:日頃の赤ちゃんの様子を聞きます。
・身体測定:身長・体重・胸囲・頭囲を測定し、成長のペースや急激な変化がないかを確認します。
・診察:首のすわりや股関節の開き、視覚・聴覚の様子、触診、聴診器による心臓と肺のチェックなど。発達の遅れや、1ヵ月健診で見つからなかった病気の有無を確認します。
・育児相談:日頃の様子で気になることや、育児についての相談ができます。
出産直後から生後3ヵ月頃までは、「産後うつ」を発症しやすい時期といわれています。出産してから昼夜問わず、必死に育児をしてきたママの疲労やストレスはピークに達する頃です。
「食欲がない」「十分な睡眠がとれない」「以前は興味があったことに関心を持てない」といったサインを感じたら、地域の保健センターなどで保健師に相談しましょう。パートナー以外の大人に話を聞いてもらうだけでも、心が軽くなるはずです。必要があれば、適切な治療につないでくれます。
この時期の赤ちゃんの成長や発達は個人差が大きくなり、どんどん成長する子もいれば、自分のペースでゆっくり成長する子もいます。
大切なのは、ほかの子と比較しないこと。成長を比べるなら、少し前の本人の様子と比較してみましょう。赤ちゃんは日々成長していることや、その子らしさに気づけるはずです。
産後の月経の再開は個人差がありますが、産後2~3ヵ月で再開する人もいます。体の負担や仕事の状況、生活設計などを考え、必要であれば避妊方法も検討しましょう。
監修者のご紹介
竹中 美恵子先生(小児科・内科・皮膚科・アレルギー科)
難病指定医、小児慢性特定疾患指定医、子どもの心相談医、高濃度ビタミンC点滴療法認定医、キレーション認定医。小児科医としての臨床を積みながら皮膚科や内科を学び、家族全員を1つの病院で診られるワンストップの病院を目指して姉妹で開業する。
女医によるファミリークリニック
肌がデリケートな生後3ヵ月の赤ちゃんは、ずっとつけているおむつにもこだわりたいもの。それには、肌への刺激と乾燥に着目した「グーン」シリーズがおすすめです。
「グーンプラス敏感肌設計Sサイズ」「グーンプラス敏感肌設計Mサイズ」は、肌に触れる表面シートには、「エリエール 贅沢保湿」と同じ保湿成分を配合。なめらかな肌ざわりで、摩擦による肌への負担を軽減します。また、おむつ表面の吸収スポットが、おしっこもゆるゆるうんちも瞬時に吸収し、赤ちゃんのデリケートな肌への刺激を減らします。
「グーンプラス敏感肌設計Sサイズ」については、下記のページをご覧ください。
グーンプラス敏感肌設計Sサイズ|グーン
「グーンプラス敏感肌設計Mサイズ」については、下記のページをご覧ください。
グーンプラス敏感肌設計Mサイズ|グーン
不純物を取り除いた純水を99%使用。たっぷりの水分で、こびりついたうんちも洗い流すようにサッと拭き取れます。ノンアルコール、パラベンフリー、無香料だから、手や口まわりにも使えます。
「グーン 肌にやさしいおしりふき」については、下記のページをご覧ください。
グーン 肌にやさしいおしりふき|グーン
生後3ヵ月は赤ちゃんの成長とともに生活リズムが整い、周囲への関心もさらに高くなります。ママやパパは、赤ちゃんとコミュニケーションをとる楽しさもぐっと増えるでしょう。
その反面、グズグズ期に入り、ママの心のケアも大切な時期です。産後うつのサインに気をつけながら、周囲のサポートも借りて、赤ちゃんの成長を楽しんでくださいね。
産後うつを防ぐには、ママがリフレッシュできる場所や話し相手を見つけることが大切です。産後うつの要因は日々の疲れやストレスだけでなく、パートナー以外に話す相手がいないこと、社会との関わりが減ることによる孤独感も大きなきっかけになります。地域の子育て支援施設や保健センター、児童館、ママ向けのイベントなどで誰かと関わったり、ショッピングに出掛けてリフレッシュしたりしましょう。
生後3ヵ月頃の赤ちゃんの睡眠時間は、1日13~14時間程。日中に数回お昼寝をして、夜に5~6時間程まとめて寝る赤ちゃんもいます。
服のサイズの目安は50~60cmですが、大きい子は70cmになる場合もあります。新生児の頃に買った服がぴったりになる、もしくはサイズが小さくなる時期です。
画像提供/PIXTA
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