記事公開:2023.2.8
「抱っこしないと寝てくれない」「寝付くまで時間がかかる」など、赤ちゃんがスムーズに寝付いてくれず悩んでいるママ・パパは多いのではないでしょうか。なかなか赤ちゃんが寝てくれない日々が続き、ママ・パパが睡眠不足になってストレスを溜め込んでしまっては大変です。また、ぐっすり眠ってくれないと、赤ちゃんの健康や成長面も心配ですよね。
そんなときは、「ネントレ(ねんねトレーニング)」にチャレンジするのもひとつの方法です。今回は、無理のないネントレの方法をご紹介しましょう。
「ネントレ(ねんねトレーニング)」とは、抱っこや添い寝がなくても、赤ちゃんが自分の力で眠りにつけるように習慣付けるトレーニングのことです。日本では、親子いっしょに寝ることが一般的ですが、欧米では早い段階から一人で寝かせる習慣があります。そうした、欧米で行われているトレーニングが紹介されたことで、日本でもネントレを実践する人が増え始めています。ネントレがうまくいけば、赤ちゃんが夜中に起きても自分で再入眠してくれるので、ママ・パパの寝かしつけの負担を減らすことが可能です。
ネントレを始めるタイミングは、一人ひとりの成長に合わせて判断するのが基本ですが、本格的なネントレを始めるなら、生後4~6ヵ月以降がおすすめ。少なくとも生後4ヵ月頃までは、いっしょの部屋で寝て、常に赤ちゃんの様子を見守ってください。
生後4~6ヵ月以降になれば、起きる時間や寝る時間、お昼寝のタイミングといった、赤ちゃんの睡眠リズムが整ってきますし、夜間の授乳回数も減ってくるでしょう。
ネントレには、いろいろなやり方があります。赤ちゃんを一人で寝かせて、泣いても泣かせっぱなしにするというハードな方法や、眠るまでそばで付き添う方法などなど…。どれが正解ということはなく、それぞれの家庭に合ったやり方を探していくのがポイントです。
ここでは、赤ちゃんとママ・パパの負担になりにくい、ネントレの方法をご紹介します。無理のない範囲で行ってみてください。
ネントレを行うには、朝起きる時間と夜寝る時間を決めて、毎日規則正しい生活を送ることが大切です。朝は決まった時間にカーテンを開けたり、照明をつけたりして、部屋が明るくなることで自然に目を開けられるようにしましょう。だいたい10時間程度睡眠がとれるようにすると、睡眠不足の心配も減ります。また、昼寝の時間も毎日同じ時間に合わせると、夜の睡眠調整に役立ちます。
赤ちゃんに「寝る時間が来たよ」と教えてあげるために、入眠前のルーティンを決めておきます。例えば、寝る時間の30分前までに入浴を済ませる、就寝時間の30分前には寝室へ行き、部屋の明かりを薄暗くする、絵本を読む、子守唄を歌う…など。毎日決まった入眠儀式を行うことで、赤ちゃんがスムーズに睡眠に入ってくれるようになります。
なお、この段階でママ・パパと十分にスキンシップをとっておくと、赤ちゃんの不安な気持ちが消えて、安眠しやすくなるといわれています。
寝室の室温や湿度を適度に保ち、赤ちゃんが安全・快適に眠れる環境を整えます。マットにぴったりフィットするシーツを使う、フワフワした毛布や枕、ぬいぐるみをベッドに置かないなど、安全面には注意してください。
また、入眠時のルーティンを行うときには部屋は薄暗くしておきますが、眠るときには電気を消して真っ暗にしたほうが眠りやすくなるといわれています。
赤ちゃんがベッドに入った後は、基本的に抱っこはしません。泣き出しても数分待ってみて、赤ちゃんが空腹やおむつの不快感で泣いているのか、ただ寝る前にグズっているだけなのかを見極めましょう。グズっているだけなら、そのうち自然に泣き止んで寝入ってくれます。泣き止まない場合も抱っこするのではなく、ベッドの上でおなかをトントンしたり、やさしく子守唄を歌ってあげたりして、赤ちゃんが落ち着くのを待ちます。
最初から長時間一人で寝かせるのではなく、ネントレを始めて間もないうちは、数分置きにそっと様子を見に行き、赤ちゃんが安全に寝ているか確認してください。慣れてきたら、見に行く間隔を長くしていきます。
ネントレを進めようとしても、ギャン泣きしたり機嫌が悪かったりで、どうしても寝てくれない日もあります。そんなとき、「育児書どおりにやっているのに寝てくれない!」とイライラしてはいけません。「うまくいかなくて当たり前」くらいの心の余裕を持って取り組みましょう。
トレーニングをしなくても、赤ちゃんは成長に伴って夜長く眠るようになるもの。「一人で眠れるようになったらすごい!…けど、できなくてもいいや」くらいの軽い気持ちで試してみてください。
ネントレでは、赤ちゃんの睡眠時間をきちんと確保することが大切です。では、赤ちゃんの睡眠時間や睡眠パターンは、成長とともにどれくらい変わってくるのでしょうか。
ここでは、「新生児期」「生後3ヵ月」「生後6ヵ月」「1~3歳」の4つに分けて、睡眠の変化をご説明します。
1日のうち、睡眠時間は16~20時間で、1~2時間起きては、1~4時間眠るというパターンを繰り返します。まだ、昼と夜の睡眠リズムの違いはなく、日中の睡眠時間と夜間の睡眠時間はほぼ同じです。
睡眠時間は1日のうち14~15時間とやや短くなります。1回の睡眠で3~4時間連続して眠るようになるので、お昼寝の回数も1日2~3回程度に減ってきます。生後4ヵ月くらいになると、次第に夜にまとめて長く寝るようになってきます。
睡眠時間は1日のうち13~14時間。6~8時間連続して睡眠をとるようになり、昼と夜の区別がはっきりしてきます。お昼寝は1回2~4時間で、1日に1~2回程度とります。また、生後9ヵ月頃には、睡眠時間の7~8割を夜間にとるようになってきます。
睡眠時間は1日のうち11~12時間程度となり、ほとんど夜間に睡眠をとるようになります。お昼寝は少なくなり、1.5~3.5時間の睡眠を1日1回とる程度です。午前中に眠たそうにしているときは、夜寝る時間を20~30分程度早めてみてもいいかもしれません。
ネントレについてなんとなくわかったけれど、まだまだ不安…というのは当然のこと。ここでは、ネントレを始めたばかりのママ・パパが、悩んでしまいがちな疑問にお答えします。
お昼寝は、赤ちゃんがしたいだけさせてあげるのが一番。ただし、お昼寝は夜の睡眠にも影響するので、お昼寝のリズムも整えてあげましょう。お昼寝しすぎて夜に眠れないようであれば、午後のお昼寝の時間を早めたり、少し早めに起こしてあげたりします。
また、お昼寝はママ・パパがよくいる、生活音がする場所でさせてください。
赤ちゃんが泣き止まないときは、まず赤ちゃんの様子をチェック。異常がなければ、自然に泣き止むまで待ちます。抱っこはせず、やさしく子守唄を歌ったり、おなかをトントンしてあげたりしてみてください。それでもギャン泣きが続くようなら、抱っこしながら歩いてあげるなど、一度仕切り直してみるのがおすすめ。赤ちゃんは、まだ寝ることを練習している最中です。無理をせず、機嫌の良いときにチャレンジしてみてください。
寝付きにも個人差があり、よく寝る子もなかなか寝付けない子もいます。赤ちゃんが寝てくれないとき、おなかがすいた、おむつを交換してほしいなど、赤ちゃんが不快に感じる理由がなければ、まずは体調をチェック。体調に異変があれば、かかりつけのお医者さんに相談しましょう。また、赤ちゃんは浅い睡眠(レム睡眠)の時間が長く、ちょっとした物音でも敏感に反応してしまうこともありますので、寝室の環境を見直してみてください。
そのほか、生後6~8ヵ月にかけては「分離不安」といって、ママ・パパがそばにいないと不安になってしまい、夜中に起きてしまうことがあります。ですが、いずれ「ママ・パパの姿が見えなくてもまた戻ってくる」と学んでいくもの。だいたい2歳になる頃には、分離不安が消えていくケースが多いといわれています。
ネントレを進めるには、赤ちゃんが快適にねんねできるおむつが欠かせません。エリエールの紙おむつ「グーン」シリーズは、ママ・パパも赤ちゃんも、安心して快適に過ごせることを第一に考えて開発された商品。各サイズで異なるディズニーキャラクターが描かれているので、成長を実感しながら楽しくおむつ替えができるのも特長です。
「グーンプラス」は、赤ちゃんの肌に対する刺激と乾燥に着目した紙おむつシリーズです。肌に触れる表面シートには、しっとりやわらかな質感が好評の「エリエール 贅沢保湿ティシュー」と同じ保湿成分を配合。やわらかくなめらかな肌触りを実現しました。
テープタイプには、ゆるうんちもおしっこも瞬時に吸収する「瞬間スポット吸収」を採用。パンツタイプは、ふんわりおなかをホールドする新技術の「クッションプリーツ」により、締めつけずにフィットする快適なはき心地となっています。
「グーンプラス」については、下記のページをご覧ください。
グーンプラス
「グーン ぐんぐん吸収パンツ」は、おしっこをたっぷりキャッチしてすばやく拡散する「スピード吸収体」と、お腹や足まわりに ギャザーがフィットすることで、“モレにくさ”にこだわった紙おむつです。
パッケージとおむつ柄には、「くまのプーさん」をM・Lサイズに、世界中から愛される「ミッキー&フレンズ」を BIG・BIG より大きいサイズに採用。 各サイズ6~8種、合計28種のおむつ柄デザインで、笑顔あふれる豊かな表情のキャラクターが描かれています。サイズごと に異なるデザインで、おむつ替えの時間を楽しく彩ります。
「グーン ぐんぐん吸収パンツ」については、下記のページをご覧ください。
グーン ぐんぐん吸収パンツ
ネントレは、赤ちゃんの夜泣きが減って睡眠の質が上がるほか、ママ・パパの睡眠時間が確保できるようになるというメリットがあります。一方で、慣れるまでは赤ちゃんが泣き続けてしまい、ママ・パパが罪悪感を覚えてしまったり、うまくいかずにイライラしてしまったりといったデメリットも。
ネントレの目的は、あくまでも、赤ちゃんとママ・パパが快適・幸せになること。「絶対にネントレを成功させなきゃ!」と気負わず、それぞれの家庭に合ったスタイルで、ゆったり進めていくことが大切です。赤ちゃんとともに無理なく楽しみながら、ネントレを試してみてください!
画像提供/PIXTA
監修者のご紹介
竹中 美恵子先生(小児科・内科・皮膚科・アレルギー科)
難病指定医 小児慢性特定疾患指定医 子どもの心相談医 高濃度ビタミンC点滴療法認定医 キレーション認定医。
小児科医としての臨床を積みながら皮膚科や内科を学び、家族全員を1つの病院で見られるワンストップの病院を目指して姉妹で開業する。
女医によるファミリークリニック