記事公開:2022.12.2
赤ちゃんの「冬のおむつかぶれ」という症状をご存じでしょうか。冬は、おむつかぶれを引き起こしやすい注意が必要な季節です。空気の乾燥によって、肌が1年で最もダメージを受けやすく、また冬ならではの“ムレ”がかぶれを引き起こすことも…。
今回は、ママ&パパの「冬のおむつかぶれ」に関する意識調査や赤ちゃんの肌の構造、かぶれが起きる原因、その対処方法などをご紹介していきます。
これから冬の季節を迎えるにあたり、10ヵ月以上~2歳までの赤ちゃんを持つ全国のママ&パパ約600名に、赤ちゃんの「おむつかぶれ」に関する意識調査を行いました。
その結果、冬のおむつかぶれに困っている人が約4割(39.5%)もいることが明らかに。中でも「赤みや湿疹などの状態がひどい」「なかなか治らない」「皮膚が乾燥している」などで困っているママ&パパが見受けられました。
また、冬におむつかぶれが起こった場合、「おむつをこまめに替える」「おむつ交換時におしりを拭く」「保湿剤を塗る」などの対処をしている一方で、約7割の人が「原因を知らない(70%)」「正しい対処方法を知らない(66.5%)」と回答。「冬のおむつかぶれ」に困っているものの、原因や対処方法が知られていない実態が明らかになりました。
<調査概要>
・調査対象:ベビー用紙おむつを使用している赤ちゃんを持つママ&パパ597名
・調査期間:2022年9月16日~9月26日
冬に「おむつかぶれ」で受診される方は、夏と同じくらい多くいらっしゃいます。
ただ、コロナ禍においては、感染リスクをおそれて医療機関の受診が遅れたり、自己判断で誤ったスキンケアを続けてしまったりすることで、おむつかぶれが重症化してしまうケースが目立ちます。
原因を知った上で正しく対処することが必要です。
八木正樹先生(社会医療法人博愛会 菅間記念病院 小児科医)
きめ細かくぷるぷると潤っているように見える赤ちゃんの肌。実は大人よりも刺激を受けやすく、乾燥しやすい敏感肌なのです。
赤ちゃんの肌は、肌の潤いを保つ角層が大人に比べて約3分の2程度の薄さ。表皮が薄く、皮脂が大人に比べて少ないことも、バリア機能の低下に影響しています。
内側からの水分が失われ、乾燥することで肌トラブル(炎症反応)が起きやすくなります。
大人の健康な肌は、角層の細胞に天然保湿因子(NMF)が豊富に含まれ、細胞間脂質が水分をしっかりとキープしています。さらに汗と皮脂が混ざり合って出来た皮脂膜が角層に蓋をし、水分が蒸発するのを防いでいます。
一方、赤ちゃんの肌は、生まれたての新生児期はママからもらったホルモンの影響で、皮脂分泌が過剰な状態ですが、生後2~3ヵ月を過ぎ、乳幼児期に入ると、次第に皮脂量が減少していきます。
また、肌の保湿機能をつかさどる角層細胞のNMFの量も、大人の半分程度しかありません。水分を皮膚にため込む力が弱く、水分が外に出ていくことを防ぐ皮脂膜を作る力も弱い赤ちゃんの肌は、大人の約2倍の水分が肌から蒸散することがわかっています。
冬の乾燥した空気がお肌の“乾燥”を、過度の重ね着や暖房などが“ムレ”をもたらします。正しく対処するためにも、まずはその原因を理解することが必要です。
外気の寒さや乾燥が顕著になってくる冬。乾燥肌は、角層の水分量と皮脂のバランスの崩れが原因で、肌のバリア機能が失われた状態になっています。バリア機能が低下すると、外的刺激が肌の中に侵入しやすく、ちょっとした刺激でも過敏に反応し、かぶれや炎症を起こしやすくなります。乾燥肌でかゆみなどの症状が見られるのはこのためです。
かぶれや炎症が起きてかゆみを感じ、皮膚をさらにかき壊すことによって、皮膚に傷ができ、傷口から水分が減少し、さらに乾燥肌が進む悪循環=「乾燥とかぶれの負のスパイラル」が起きていくのです。
おしっこの成分の90%以上は水分。そのほかに、尿素、アンモニアなどのタンパク質の代謝によって作り出される老廃物が含まれ、肌につくと刺激になります。時間が経つとアルカリ性になり、皮膚に与える刺激がさらに強くなる傾向があります。
うんちには大腸菌や酵素が含まれていて、それも肌刺激のひとつ。特に新生児~離乳食前のゆるいうんちには水分が多く、肌につきやすい形状でムレにもつながります。下痢をしているときのうんちは刺激も強く、うんちの回数も増えるので注意が必要です。
おむつかぶれは夏のイメージが強いですが、冬にも注意が必要です。冬は空気が乾燥するため、肌の保湿を心掛けているママ&パパは多いですが、冬は「ムレ」にまで意識がいかず「過度なムレ」の状態になっていることが多いです。
過度なムレは、皮膚がやわらかくふやけ、おむつかぶれが起こりやすい環境になります。
冬に「過度なムレ」になってしまう要因としては、以下のことが考えられます。
(1)寒さ対策のために厚着した状態で、抱っこひもやベビーカーに長時間いることで、過度なムレに気づきにくいこと。
(2)冬の寒さにより、おむつ替えを避けがち(回数が減りがち)になるため、過度なムレ状態が続いてしまうこと。
(3)室内にいる時も、厚着のまま室温を高く設定している場合も多いため、過度なムレにつながりやすいこと。
過度なムレに定義はないものの、汗ばんでいたり、あせもができたりしているときは、ムレすぎている可能性があるので注意が必要です。冬は環境や室温によって衣服の種類や枚数を調整したり、ムレにくいおむつを選んだり、こまめなおむつ替えをしてあげたりしてください。
クリームなどの保湿剤を使うことは有効ですが、乾燥を意識しすぎるがゆえに、過剰に塗ってしまい、汗腺をふさいでしまうことも。1日2回程度で、適量を守りましょう。また、保湿剤は塗りっぱなしにせず、お風呂に入ったらしっかりと洗い流してください。
自己判断で重症化してしまうケースも。おかしいなと感じたら医療機関を受診してください。
おむつの中がムレることであせもができやすくなることも。必要以上に保湿剤を使用しなくても良いように、保湿成分の入ったおむつや摩擦の少ないおむつなど、赤ちゃんの肌に負担の少ないおむつをおすすめします。
八木正樹先生(社会医療法人博愛会 菅間記念病院 小児科医)
肌に直接触れる表面シートには、やわらかな肌触りが人気の「エリエール 贅沢保湿ティシュー」と同じ保湿成分(グリセリン・コラーゲン・ヒアルロン酸)を配合。さらに、表面シートに使用する不織布繊維も、当社従来品より細い繊維を使用しています。保湿成分の配合とキメの細かいソフトな風合いを出す極細繊維により、赤ちゃんの肌に触れる部分の摩擦抵抗を減らし、肌を傷つけにくいなめらかシートを実現しています。
下のグラフは、「グーンプラス」と当社従来品とで、機械を用いて疑似的にシート表面をなでる操作を行い、そのシート表面の状態を数値で表したものです。
摩擦係数の平均値(MIU)は、値が小さいほど摩擦抵抗が小さく、滑りやすいことを示しています。試験の結果、当社従来品に対して「グーンプラス」は、約4割も滑りやすくなっていることが明らかになりました。
「グーンプラス」は、離乳食前の“ゆるうんち”のような、固形分を含んだ成分でも吸収しやすいように、表面シートに穴をあけています。また、吸収体エンボスを採用し、おむつ内部に吸収したうんちを閉じ込めるため、うんちを肌に戻さずサラサラ感が続きます。
肌への刺激となる”ゆるうんち”を素早く吸収でき、モレも安心です。
※テープ新生児~Mサイズ、パンツS~Mサイズに採用。
パンツタイプのおなかまわりには、やわらかく締めつけにくい「クッションプリーツ」を採用。超音波接着技術により、おなかまわりの糸ゴムの伸縮性を阻害せず、従来品よりも少ない力で伸ばすことができるようになりました。従来品同様のフィット性を保っているので、ズレモレも安心です。
【商品内容】
「グーンプラス 敏感肌設計(テープタイプ)」(6種)
生まれてすぐの赤ちゃん用3S/新生児用/Sサイズ/Mサイズ/Lサイズ/BIGサイズ
「グーンプラス 肌快適設計(パンツタイプ)」(4種)
Sサイズ/Mサイズ/Lサイズ/BIGサイズ
グーンプラスについては、下記のページをご覧ください。
グーンプラス 商品紹介
子育ての不安がたくさんある中、敏感肌だったわが子のために、紙おむつの開発者としてできることはなんだろうと考え始めたことが、開発の原点です。自分自身の体験を振り返ったとき、育児をする上で、お母さんがおむつに求めていることは『肌へのやさしさ』ではないか、と考えました。
開発するなら、産婦人科医などが認める品質の商品を作りたかったので、素材のやわらかさだけでなく、圧倒的な肌へのやさしさを追求するために、“肌への刺激を低減させること”に着目。大人と比べて肌が敏感な赤ちゃんのための紙おむつの実現を目指しました。
世界で一番愛おしい赤ちゃんに“一番やさしいおむつ”を届けたい。それは今も変わらぬ想いです。
森谷晶絵(「グーンプラス」開発担当者)
大王製紙株式会社 ホーム&パーソナルケア
商品開発本部 ベビーケア商品開発部 ベビーケアグループ
日本最大級の医療従事者向け専門サイト「m3.com」の会員医師が、商品に対して客観的に評価を行うサービスにおいて、一定の基準を満たした場合にのみ「医師の確認済み商品」として認証マークが付与されます。
「グーンプラス」シリーズは、医師100名による評価を行った結果、97%が周囲の人に「すすめたい」と回答した「AskDoctors 医師の確認済み商品」です。
<おすすめしたい理由>
非常に肌触りの良いおむつだったため。(40代 小児科医)
肌触りがソフトで気持ちがいい。(60代 産婦人科医)
<おすすめしたい方>
お肌を気にされておむつに気を使っている母親。(40代 小児科医)
値段よりも質を重視する、赤ちゃんにできるだけいいおむつを使ってあげたいと思う方。(20代 産婦人科医)
※あくまで医師個人の印象であり、特定の疾患への効果・効能を保証するものではございません。
<調査概要>
・調査対象:産婦人科医・小児科医計100名
・調査時期:2019年9月
・調査手法:資料を提示し、実際に商品を確認した上でのウェブアンケート調査
画像提供/PIXTA