記事公開:2024.10.31
「トイレは立つ派、座る派?」「排尿後にトイレットペーパーは使う?」など、男性の排尿事情を調査。男性が座って排尿するメリットや、排尿後にトイレットペーパーを使う必要性のほか、30~40代頃から始まる「追っかけモレ」の対策についてご紹介します。
さらに、立って排尿するとどれだけ尿が飛び散るのか、追っかけモレのメカニズムについても、実験を交えて解説します。
男性がトイレで排尿をするとき、立つ派と座る派のどちらが多いのか、気になる人もいるのではないでしょうか。
そこで、20~90代のクラブエリエール男性会員にアンケートを実施し、男性の排尿事情について調査しました。
※コメントは一部抜粋しています。
【調査概要】
調査対象:クラブエリエール会員の20~90代男性
調査期間:2024年6月5日~6月13日
調査手法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:1,180件
Q1. トイレで排尿するときの姿勢は?
調査の結果、自宅では座る派が約6割を占める一方、外出先では立つ派が約8割という結果となりました。
自宅で座る派が多い理由は、「尿が跳ねてお掃除が大変」「家族から座ってするようにいわれた」など、衛生面や家族への配慮が挙げられます。 一方、外出先で立つ派が多い理由は、会社や公共施設には小便器が設置されていることが一般的であるためと考えられます。
■年代別・自宅のトイレで排尿するときの姿勢
自宅のトイレでの排尿姿勢を年代別に見てみると、20~30代は7割以上、40代以上は6割前後の人が座る派と回答しています。
■年代別・外出先のトイレで排尿するときの姿勢
続いて、外出先のトイレでの排尿姿勢を年代別に見てみると、30代以上は、立つ派がそれぞれ7割を超える結果となっています。一方で、20代は立つ派が約6割にとどまり、ほかの世代に比べて最も少ない数値となりました。
男性が立って排尿する場合、どのくらい尿が飛び散るのでしょうか。男性の1回の排尿量の平均は200~400mLとされているため、今回は300mLの青く着色した水を尿に見立てて実験を行いました。
300mLの青く着色した水を注射器に入れ、立って排尿する高さから便器に勢い良く放出します。
この作業を3回繰り返した後の便器と床の様子が、下記のとおりです。
画像を見ると、便器から跳ね返った水が便器のフチにまで大量についているのが確認できます。また、床への飛び散りも、特に便器手前の床が顕著でした。
便器の手前以外の床には、大きな飛び散りは見られませんでしたが、これは実験に使用した便器が水たまりの量が多いタイプで、尿の跳ね返りを抑える構造になっているためと考えられます。とはいえ、細かい飛び散りは確認できたため、跳ね返りがまったくなかったわけではありません。
今回の実験結果から、立って排尿すると便器や床に尿が飛び散っていることが明らかになりました。家族とともに住んでいる場合、飛び散った尿に気づかずに便器に触れたり、床を踏んだりしてしまい、汚れが家中に広がることも考えられます。衛生面を考慮すると、男性は座って排尿するほうが良いといえるでしょう。
男性が座って排尿することは、トイレの衛生面や尿モレの防止など、多くのメリットがあります。ここからは、男性が座って排尿するメリットを5つご紹介します。
座って排尿すると、残尿が減るのはメリットのひとつです。海外の研究では、50歳を超える男性は、座って排尿するほうが残尿量が少ないという報告があります。 また、下部尿路症状(膀胱に尿を溜めたり、尿を排出したりする行為が円滑にできない症状)のある男性では、立って排尿するよりも座るほうが、残尿が約25mL少ないという研究結果もあります。
残尿感は40代頃から表れやすい傾向がありますが、年代や症状によっては、座って排尿するほうがいいと考えられるでしょう。
残尿感については、下記のページをご覧ください。
残尿感の原因とは?不快な追っかけモレや尿モレの解消法を紹介
男性は座って排尿したほうが、追っかけモレ(排尿後尿滴下)が起こりにくくなります。追っかけモレとは、尿道内に残ったわずかな尿が、トイレ後しばらくしてからジワジワとモレ出てくる症状です。
体の構造的に、座って排尿するほうが尿道内に尿が残りにくいため、追っかけモレを軽減できます。追っかけモレが気になる人は座った状態で排尿し、排尿後、陰茎を下向きに伸ばして、尿を出し切るようにするといいでしょう。
さらに、排尿後に会陰部(陰嚢と肛門のあいだ)を指で押して、尿道に残った尿をトイレットペーパーに出す「ミルキング」を行うと、より高い効果が得られます。
尿道内に残った尿が、後からモレ出てくる追っかけモレ。では、尿道内のどこに尿が残っているのでしょうか。追っかけモレのメカニズムと、下着やズボンがどのくらい汚れるのかについて、実験してみました。
一般的な男性の尿道の長さは16~20cm、内径は7~10mmとされています。そこで、内径8mmのシリコンチューブを男性の尿道に見立てて折り曲げ、青く着色した水1mLを入れてみました。
上記の画像を見てみると、シリコンチューブの折れ曲がった部分に、水が残りやすいことがわかります。これが、追っかけモレの原因。排尿後に会陰部を押すと、折れ曲がった尿道の形状が変わるため、残ってしまった尿を出すことができるのです。
次に、シリコンチューブに残った少量の青い水を、ズボンと重ねて裏返しにした下着の内側に垂らしてみました。
垂らした部分の下着の色が、変わっているのが確認できます。
この状態でズボンには、どの程度水が染み出しているのでしょうか?ズボンを表にひっくり返すと、下記のような状態になっていました。
下着に少量の水を垂らしただけでも、ズボンにはかなり大きなシミができているのがわかります。
少量の追っかけモレでも下着やズボンには大きなシミができるため、特に外出先では追っかけモレ予防が大切です。
追っかけモレの詳しい情報については、下記のページをご覧ください。
男性の尿モレ「追っかけモレ」調査!尿トラブルの原因と対処法
男性が立って排尿すると、便器から跳ね返った尿がトイレ内に飛び散る可能性があります。一度の排尿では汚れが気にならないかもしれませんが、これが繰り返されると、トイレの汚れがどんどん蓄積されていき、衛生的ではありません。
立って排尿すると、尿が跳ねて便器まわりだけでなく、ズボンの裾や靴なども汚れる可能性があります。1回のトイレで飛び散る尿の量は少なくても、1日に何度も排尿を繰り返せば、気づかないうちにズボンや靴を汚してしまうかもしれません。
服や靴にかかった尿は悪臭の原因にもなるため、気になる人は座って排尿することをおすすめします。
お掃除が楽になる上、トイレ内のニオイを予防できることも、座って排尿するメリットです。前述の実験のように、立って排尿すると便器の内外に尿が飛び散り、お掃除の手間が増えてしまいます。
また、排尿直後はほとんどニオイがなくても、飛び散った尿を放置すると雑菌が繁殖して、トイレの悪臭の原因となります。
さらに、便器や壁に付着した尿の成分が蓄積・濃縮されて石のように固くなる(尿石化)と、見た目が悪いだけでなく、こすっても落ちにくいのでお掃除がいっそう大変になるでしょう。尿ハネは床や壁紙、便器のフチ裏などにもつくため、広範囲のこまめなお掃除が必要です。
トイレ掃除のコツについては、下記のページをご覧ください。
トイレ掃除の頻度は?手軽なお掃除のコツと習慣化のポイントを紹介
排尿後にトイレットペーパーを使用する男性は、どのくらいいるのでしょうか。前述のQ1で「排尿姿勢は座る派」と回答した人に、排尿後にトイレットペーパーを使うかどうかを伺いました。
Q2 排尿後にトイレットペーパーを使用する?
アンケートの結果、自宅で排尿後にトイレットペーパーを使う人は46.7%、外出先では55.1%となりました。外出先でのトイレットペーパー使用率が高い理由としては、尿モレによって下着やズボンが汚れたり、におったりすることを防ぎたいという気持ちが強まるためと考えられます。
トイレットペーパーを使うと答えた人にその理由を伺ったところ、下記のような声が挙がりました。
<排尿時にトイレットペーパーを使う理由>
「清潔を保つため」
「尿キレが悪く、拭き取りをするため」
「尿くさくなるから」
「トイレットペーパーで拭かないとパンツに染みて気持ちが悪い」
「下着を汚したくないのと、トイレを尿のこぼれで汚したくないから」
「尿モレしたときのことを考えて、念のために使う」
「スーツで外出が多いため、下着に尿がつくとみっともないので、座って用を足した後、トイレットペーパーを使用する」
このように、排尿後にトイレットペーパーを使う理由は、清潔さや快適さを保つための配慮が大きいことがわかります。
男性器を清潔に保つことは、亀頭包皮炎や腎盂腎炎といった感染症の予防になります。多くの感染症は、尿の出口(尿道口)から細菌が侵入することで起こります。
感染症予防のためにも、排尿後やミルキング後はトイレットペーパーでしっかり尿を拭き取り、清潔に保ちましょう。
監修者のご紹介
窪田徹矢先生(泌尿器科専門医)
くぼたクリニック松戸五香 院長 日本泌尿器科学会 専門医 指導医
獨協医科大学卒。千葉西総合病院 泌尿器科部長などを経て、2017年にくぼたクリニック松戸五香を開業。頻尿、尿モレ、EDの専門家として、年間約2万5,000人を診察している。
医療法人社団くぼたクリニック松戸五香
排尿後に尿を拭き取るトイレットペーパーは、肌触りが良く、吸水性があるタイプを選びたいもの。やさしい肌触りにこだわった、エリエールトイレットティシューのラインナップをご紹介します。
「Theエリエール トイレットティシュー」は、エリエール最高※1のふんわり感&しっかり丈夫を実現したトイレットティシューです。「エリエールトイレットティシュー」の2倍以上※2の柔軟剤を配合し、やわらかくふんわりとした肌触りに仕上げました。吸水力が「エリエールトイレットティシュー」の約2倍※2でありながら、ぬれても破れにくく、やわらかさと破れにくさの両立を実現したエリエール史上最高品質のトイレットティシューです。
※1 2023年12月現在のラインナップにもとづく(大王製紙調べ)。
※2 大王製紙調べ。
「Theエリエール トイレットティシュー」については、下記のページをご覧ください。
Theエリエール トイレットティシュー
「エリエールトイレットティシュー」は、上質な肌触りを追求したスタンダードなトイレットティシューです。原材料にピュアパルプ100%を使用し、<New Soft & Bulk製法>により、ふっくらやわらかな肌触りを実現。吸水性に優れているので、温水清浄トイレでの使用にも適しています。シングル、ダブルのほか、フラワー柄やリーフ柄のプリントロールもラインナップしています。
「エリエールトイレットティシュー」については、下記のページをご覧ください。
エリエールトイレットティシュー
「エリエール 消臭+(プラス) トイレットティシュー」は、消臭&防臭のW効果で、トイレのお悩みを解決するトイレットティシューです。トイレットティシューの芯に、<爽やかな香り><揮発性消臭成分><防臭コート成分>を配合。壁や床に付着した尿ハネから発生するアンモニア臭を消臭し、トイレを爽やかな香りで包みます。しっかり香るフレッシュクリアの香りとほのかに香るナチュラルクリアの香りの2種類があります。
「エリエール 消臭+ トイレットティシュー」については、下記のページをご覧ください。
エリエール 消臭+ トイレットティシュー
座って排尿すると、残尿量が減ったり、トイレのお掃除が楽になったりするなど、さまざまなメリットがあります。また、追っかけモレを防ぐためには、座って排尿し、排尿後はミルキングを行って尿をしっかり出し切ることが大切です。
さらに、排尿後にトイレットペーパーでしっかり尿を拭き取ることを習慣化すると、ニオイや感染症の予防にもつながります。トイレ習慣を見直して、心身ともに快適な生活を送りしょう。
大王製紙が、2024年6月に行った男性1,180人の排尿時の姿勢に関するアンケート調査の結果、自宅での排尿時は立つ派が約4割・座る派が約6割、外出先での排尿時は立つ派が約8割・座る派が約2割という結果となりました。
また、年齢別に見ると、若い世代のほうが自宅でも外出先でも、排尿時に座る傾向が高いことがわかりました。
男性の排尿時の体勢は、立つよりも座って行うほうがいいでしょう。座って排尿することによる身体的なメリットは、「立つ姿勢より残尿が減る」「追っかけモレ(排尿後尿滴下)が起こりにくい」といったことが挙げられます。さらに、衛生面でも「トイレ内に尿が飛び散らない」「尿ハネで服や靴が汚れない」「お掃除が楽になり、ニオイの予防にもつながる」など、多くのメリットがあります。
男性が排尿後にトイレットペーパーを使うことは、追っかけモレ予防に効果的です。特に、会陰部(陰嚢と肛門のあいだ)を指で押して、尿道に残った尿を出す「ミルキング」を行う際に、トイレットペーパーを使用するのがおすすめ。下着やズボンの汚れを防ぎ、ニオイ予防にもなります。