初潮は初めての生理です。10歳から15歳ごろに始まり、体の変化やおりものが初潮のサインとなります。初潮の年齢や前兆となる症状やその準備について詳しく解説します。
初潮とは、初めてむかえる生理のことです。女の子は10才ごろから体と心に変化が表れ始め、初潮について興味を持つとともに、なやみや不安をかかえることも多いもの。
この記事では、初潮をむかえる年齢(ねんれい)や、初潮がくる前に知っておいたほうがよいこと、初潮についてよくあるなやみや疑問と、その回答を紹介(しょうかい)します。
初潮をむかえる年齢は、10才から15才ごろが多いといわれています。ただし、個人差も大きいため、多少早かったりおそかったりしても、心配することはありません。
身長152cm、体重40kgくらいが初潮をむかえる目安になるとされています。これもあくまで目安ですが、10才になって、身長が150cmに近づいてきたら「そろそろくるかも」と心構えをしておきましょう。
初潮が近づくサインは人それぞれですが、体の成長と合わせて、肌質(はだしつ)や、髪質(かみしつ)が変わることがあります。肌が乾燥(かんそう)する、あぶらっぽくテカリやすくなってニキビができるといった変化や、直毛だったのにくせ毛になる、髪の毛が太くなるといった変化はわかりやすい例です。
また、おりものという粘液(ねんえき)の分泌(ぶんぴつ)が始まります。白くねばり気のある液体が下着につき始めたら、いよいよ初潮が近づいているサインです。初潮の直前になると、頭痛、微熱(びねつ)、鼻血などの症状(しょうじょう)が表れることもあります。
初潮のサインはいろいろありますが、体の変化を感じていても、どの日に初潮がくるのかまではわかりません。初潮は、ある日とつぜんやってくるものです。いつ初潮がきてもよいように、今から準備しておきたいものをご紹介します。
おりものシートは、生理用ナプキンよりもうすくて小さい吸水シートで、おりものによる下着のよごれを防いでくれるものです。
おりものは、初潮の数ヵ月前から始まるといわれています。胸のふくらみなど体の変化を感じたら、おりものシートを準備しておくといいでしょう。おりものを気にせず過ごすことができ、いざ初潮をむかえたときにも、着用していると安心です。
生理用ナプキンは、下着のクロッチ(またの部分)にはり付けて、生理の経血を吸収させるものです。さまざまな種類がありますが、最初は昼用ナプキンと夜用ナプキンの2種類を用意しておきましょう。
昼用ナプキンは、夜用ナプキンよりもうすくて短く、吸収量が少ないのが特徴(とくちょう)です。夜用ナプキンは、昼用ナプキンよりも厚くて長く、吸収量も多くなっています。夜、ねているあいだはナプキンを交換(こうかん)できないため、夜用ナプキンを使用することで、モレを防ぐことができます。
ナプキンの種類と選び方については、下記のページをご覧ください。
ナプキンの種類と選び方|エリス 女の子クリニック
ナプキンやおりものシートを入れて持ち歩けるように、専用のポーチを用意しておきましょう。一番多く持ち運ぶ日を基準にして、多い日の昼用ナプキン1日分、5枚程度が入るサイズのポーチを選ぶと安心です。トイレや洗面所に持ちこむものですから、ナイロン製のものや水をはじく加工素材のものだと、水はねを気にせず使えます。
生理用ショーツは、生理期間を快適に過ごせるように作られた下着です。クロッチには防水性の高い素材を使用し、経血のモレを防ぐようにできています。
また、ムレにくい素材でよごれが落ちやすいのも特徴です。サニタリーショーツ、生理パンツとも呼ばれます。洗いがえ用として3~4枚は用意しておきましょう。
手帳やカレンダーの、生理が始まった日と終わった日に印をつけて、月経カレンダーを作りましょう。自分の生理周期を知ることができますし、旅行やお出かけの予定が立てやすくなります。
スマートフォンを持っている場合は、カレンダーの日付をクリックするだけで記録できる、専用のアプリを活用してもいいでしょう。
監修者のご紹介
佐藤杏月先生(八丁堀さとうクリニック副院長 医学博士 日本産婦人科学会専門医)
日本医科大学卒。日本医科大学武蔵小杉病院を中心に16年間産婦人科医として地域のハイリスク妊婦や、婦人科疾患の診療を行ってきた。3人の子どもの子育てと仕事の両立を目指し、整形外科医のご主人とともに2020年八丁堀さとうクリニックを開業。
八丁堀さとうクリニック
初潮に対する思いやなやみは、あなただけのもの。その気持ちを大切に、ひとりひとりが望む生理との付き合い方を支えてくれるのが、エリエールの生理用ナプキン「エリス」シリーズです。
超スリムで持ち運びやすい「コンパクトガード」、通気性がよくサラサラ感が長続きする「素肌のきもち」、たっぷり吸収で安心して眠れる「朝まで超安心」など、いろいろなタイプのシリーズを用意。自分の好みに合ったナプキンを選ぶことができます
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初潮は、女の子にとって大きな節目です。家族の理解とサポートによって、お子さんが心身ともにすこやかに成長できるよう、必要なものをいっしょに買いそろえるなど、準備をしておきましょう。
実際に生理を経験してからは、疑問がわいたり悩みが増えたりするもの。信頼できる情報源からの正しい知識を伝え、その都度不安を取り除いてあげましょう。また、大人の女性になる準備として、妊娠、出産、自己管理の大切さなども丁寧に伝えることが大切です。
初潮をむかえるころはまだ体が成熟していないため、しばらくは経血量が定まりません。最初は経血量が少なくても、心配しなくてだいじょうぶ。その後、生理周期が安定していくにつれ、経血の量も増えていくのがふつうです。初潮の経血は、少し茶色っぽいこともありますが、こちらも心配する必要はありません。
初潮をむかえる年齢は、10才から15才ごろ。ですが、身長がのびたり、体重が増えたりする時期がみんなちがうように、体が成長する時期や年齢は人それぞれです。初潮がなかなかこないことを、不安に思う必要はありません。もし、16才ごろになっても初潮がこない場合は、婦人科のお医者さんに相談しましょう。
初潮をむかえるころには、胸がふくらむ、またやわきに毛が生えるといった体の変化が起こります。そのほか、初潮の数ヵ月前にはおりものが出始めることもあるので、目安にするといいでしょう。初潮の前にはおなかが痛くなることもあります。特に、おへその下あたりにぎゅっとするような痛みを感じたら、初潮の合図かもしれません。
「スポーツをしていると初潮がきにくい」といううわさを聞いたことがあるかもしれません。しかし、スポーツを習っているというだけで初潮がこないことはないので、心配しなくてだいじょうぶです。ただし、大人の女性でも、アスリートなどはげしいスポーツをしている人で、運動の量に対して食事の量が少なすぎる場合には、エネルギー不足で生理がこなくなることがあります。スポーツを習っている場合は、運動量に合わせてバランスのよい食事をとりましょう。
生理中のナプキンは、トイレに行くたびに交換しましょう。生理の後半になって、経血の量が少なくなってきても、長時間同じナプキンを使わないようにしてください。経血の多い日は2~3時間ごと、少ない日は3~6時間ごとにナプキンをかえるのが理想です。ナプキンを長時間かえないでいると、ショーツの中がムレて雑菌(ざっきん)が増えやすくなります。いやなニオイやかゆみ、感染症(かんせんしょう)などの原因になることがあるため、注意が必要です。
生理はだいたい1ヵ月に1回の周期でやってきます。前回の生理が始まった日から数えて、25~35日目に次の生理がくるのがふつうです。初潮から数年間はホルモンの分泌が安定せず、初潮の後にしばらく次の生理がこない人もいますし、同じ月にまたくるという人もいます。何年か経てば自然と周期が安定し、同じリズムで生理がくるようになるでしょう。生理周期は人それぞれですし、体調などで変化することもあるので、あまり心配しすぎないことが大切です。
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