現在、要介護認定される高齢者のうち、16.4%は認知症が主な原因とされています。
※~厚生労働省「国民生活基礎調査」(2013年)
認知症の方の介護は身近なことですが、介護の中でも一番過酷とも言われます。
認知症の方の排泄ケアはトラブルも起きやすく、「トイレの場所や使い方がわからない」「服の着脱が難しくなる」に始まって、「尿意や便意を感じなくなる」など、排泄行為自体を理解できない場合もあり、認知症の方を在宅でケアすることは、ご家族にとってもたいへんな負担です。
じっさい、われわれアテントは長年、排泄ケアのプロとして商品を開発・販売している中で、認知症の方のケアに関わるみなさまの過酷な状況をうかがってきました。
製品を通じて、ケアする方の負担をすこしでも軽くする。
そして、認知症の方への理解を深める情報発信を通じて、認知症になっても安心して生活できる社会づくりに貢献する。
アテントは、認知症の方への理解を深めるとともに、認知症の方の介護にとりくむみなさまのお役にたつべく、「アテント オレンジ・プロジェクト」を開始します。
なぜ「オレンジ」なの?
「アテントオレンジ・プロジェクト」のモチーフはオレンジ色のリングです。
この「オレンジリング」は、認知症サポーターキャラバンが開催する「認知症サポーター講座」を受講し、認知症サポーターとなった際に渡されるオレンジ色のリストバンドです。これは他のサポーターや支援団体と連携して認知症を支援する証であり、認知症サポーターは、周りの方々に対して認知症に関する正しい知識を伝えたり、できる範囲で認知症患者やその家族を手助けします。
我々アテントも、認知症の方ご本人や、ケアする周囲の方々を少しでもお手伝いできたらという想いを込めて、認知症に関する活動を「アテント オレンジ・プロジェクト」と名付けました。
オレンジのロバは
「認知症サポーターキャラバン」の
キャラクターです
特別講座
認知症について理解し、適切なケアを。
玉井 顯先生による全4回
認知症の方の症状や排泄ケアについて正しく理解することは、
適切なケアのための第一歩です。
今回、認知症の専門医である玉井顯先生にお話をうかがいました。
まずはこちらの講座(全4回)を読んで、認知症について知ることから始めましょう。
執筆者
玉井 顯(たまい あきら)先生
医療法人敦賀温泉病院理事長・院長、がんばらない介護生活を考える会賛同人。
金沢医科大学病院神経科精神科講師を経て、福井県敦賀市で、敦賀温泉病院を開設、2009年に認知症疾患医療センターの指定を受ける。
日本老年精神医学会専門医・指導医認定、日本認知症学会専門医、日本精神神経学会精神科専門医・指導医認定。