さまざまな理由から生理用品の入手に
困っている学生の方を対象に、
生理用ナプキンを1年間無償でプレゼントする
「奨学ナプキン」プロジェクト。
「奨学ナプキン」の効果や
生理に関する課題を明らかにし、
今後より適切なサポートを行うことを目的に、
応募者および奨学生を対象に
アンケートを実施しました。
応募者を対象に生理用品購入に苦労した経験の有無について尋ねたところ、「ほぼ毎月苦労している」と回答した人は47.5%と昨年の42.7%より4.8%増加。また、生理用品の購入に苦労した理由としては、「値段が高い」が昨年69.3%→今年75.0%、「親・保護者が買ってくれない」が昨年10.7%→今年10.9%、「お小遣いなど自分が使えるお金が少ない」が昨年39.5%→今年41.4%と、経済的な理由を挙げる割合がそれぞれ昨年より増加しており、生理の貧困の深刻な実態が今年も明らかになりました。
応募者の約半数が生理用品購入に
「ほぼ毎月苦労している」と回答
「値段が高い」「親・保護者が買ってくれない」
「お小遣いなど自分が使えるお金が少ない」など
経済的な理由を挙げる割合が
昨年よりそれぞれ増加
奨学生を対象に生理に関する知識は十分に足りているかを尋ねたところ、「十分に足りている」と答えた人はわずか10.4%。昨年の12.7%よりも2.3%減少する結果となり、引き続き生理に関する“知識の貧困”も深刻であることが明らかになりました。
具体的には「どのような状態の時に受診が必要なのかわからない」「ピルの飲み方がよくわらかない」といった医療にかかわる知識不足や、「ナプキンやタンポンなど何をどう使っていいかわからない」といった生理用品に関する知識不足、さらには「知る機会がないから何の知識が足りていないかすらよくわからない」といった声も上がっており、生理教育を充実させることの必要性が明らかになりました。
生理に関する知識が「十分に足りている」と
感じている人は10.4%と昨年より2.3%減少
特に医療や生理用品に関する
“知識の貧困”の声多数
奨学生を対象に、生理に関する知識や教育に関しての情報源を尋ねたところ、「同性の保護者」と回答した人が73.8%であったのに対し、「異性の保護者」と回答した人はわずか0.6%という結果に。父子家庭など家庭環境によっては、生理に関する知識や教育を得るハードルがかなり高いことが明らかになりました。
また「学校の先生」や「保健授業/保健室の先生」などの学校関係者と回答した人も多く、学校は生理に関する重要な情報源であることが改めて明らかに。一方で学校での生理教育については「ナプキンなどの具体的な使用方法を教えてくれなかった」「生理に関する病気や危険なサインを教えてほしかった」「男性は自習の時間になっていたが、生理教育を受けるべきだと思う」など内容や方法について問題提起の声も多く上がっており、今後改善していく必要性があることが示唆されました。
生理に関する情報源は
「同性の保護者」73.8%に対し
「異性の保護者」0.6%
学校で情報を得る人も多数いる一方で
学校での生理教育の課題も浮き彫りに
本調査を通して、生理の貧困や生理に関する”知識の貧困”など、生理に関して解決すべき課題は昨年から改善するどころか悪化傾向であることが判明。深刻な状況が明らかになりました。
多様性のある社会でひとりひとりに寄り添うブランド「エリス」は、生理に関する正しい知識をひとりでも多くの方に知っていただくために「お役立ち情報」を発信しております。
調査結果を踏まえ、憂鬱になりがちな生理期間を少しでも多くの方が安心して生理期間を過ごせるように今後もさまざまな情報を提供してまいります。
Q.1について
【対象者】 | 「奨学ナプキン」特設サイト内の応募フォームから生理にまつわる質問に回答した応募者 |
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【調査期間】 | 2023年4月11日(火)~5月19日(金) |
【調査手法】 | アンケート調査 |
【サンプル数】 | 4,931名 |
Q.2,3について
【対象者】 | 「奨学ナプキン」に当選した奨学生 |
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【調査期間】 | 2023年8月22日(火)~9月3日(日) |
【調査手法】 | アンケート調査 |
【サンプル数】 | 1,193名 |