記事公開:2023.2.28
「アテント」は、大人用紙おむつでは日本初のブランドとして、1980年に誕生しました。「アテント(Attento)」という名前は、「思いやりがある、丁寧な」という意味のスペイン語の形容詞「atento」と、「世話をする、介護する」という意味の英語の動詞「attend」の両方に由来しています。
2007年に大王製紙がブランドを譲受して以来、いつでもどこでも生活の場で必要なときに頼っていただける「良きパートナー」のような存在として、利用者のケアをお手伝いしてきました。
今回は「アテント」の歴史を振り返るとともに、ご利用者の体の状態やお悩みに合った、大人用紙おむつの選び方のポイントをご紹介します。
厚生労働省は、2040年には日本の全人口の約35%が65歳以上になると推計しています。また、要介護認定者数も年々増加傾向にあるため、少子高齢化による介護問題は、今後ますます顕著になるでしょう。
なお、厚生労働省「国民生活基礎調査」によると、「介護が必要となった主な原因」としては、「認知症」「脳卒中」といった病気によるもののほか、「高齢による衰弱」「骨折・転倒」が上位に挙がっています。
加齢に伴って筋力が低下すると転倒しやすくなりますが、骨がもろくなっている高齢者は、転倒時に骨折するケースも…。昨日まで健康だった方でも、突然、紙おむつが必要となる、という可能性もあるのです。
普段から外出する全国の60歳以上の男女に「外出時に尿モレが気になったり、不安を感じたことがあるか」を尋ねたところ、30.3%の方が「ある」と回答しました。不安を感じる場面としては、「長時間トイレに行けなかったとき」(16.4%)や「トイレを近くで見つけられなかったとき」(10.8%)、「長時間乗り物に乗っていたとき」(9.7%)が挙がっています。
なお、全国の60歳以上の男女に「大人用紙おむつの使用状況と今後の使用意向」について尋ねると、「使用していないが使用したい」(2.5%)、「必要になったら使用を考える」(60.5%)を合わせて、63.0%の方は大人用紙おむつの使用意向があることが明らかになりました。
一方で、大人用紙おむつの着用を「恥ずかしい」と思うかを尋ねると、「恥ずかしい」(16.0%)と「やや恥ずかしい」(30.0%)の合計は46.0%。半数近い方が大人用紙おむつの着用を「恥ずかしい」と感じていることがわかりました。
「アテント」は、2020年から「もっといいパンツになる。」をテーマに、さまざまな世代や立場の方たちから大人用紙パンツに関する本音や意見を集めてきました。いただいた意見の中で多かったのが、「購入時や持ち帰るときに恥ずかしい」「パッケージをもっとおしゃれにしてほしい」という声でした。そこで「アテント」は、2021年6月から「かくさないパッケージをつくろう」プロジェクトをスタート。SNSや座談会を通じた対話によって、堂々と持ち歩ける、恥ずかしくないデザインという「情緒的価値」を付加した「かくさないパッケージ」を完成させました。同年11月にはEC限定販売を開始、さらに2022年4月にはリニューアルを行い、店頭販売を開始しました。
また、紙パンツを使うことへの心理的な抵抗を少しでもやわらげるため、大手下着メーカー・ワコールとカラーの共同開発を実施。2022年6月にはワコールのショーツ人気No.1カラーをベースに開発したカラー「エレガントピンクベージュ」を採用し、パッケージに「ワコール らくラクパートナー」のロゴを配した紙パンツを、数量限定で発売しました。こちらのカラーは現在、「アテント 下着爽快」、および「アテント 下着気分」のラインナップとして、好評発売中です。紙パンツでもカラーを選べるという、情緒的価値の提供にこだわっています。
「アテント」の紙パンツ「下着シリーズ」は、紙パンツの基本的機能に加えて、デザインもこだわりをもって開発しています。温かみの感じられるオレンジや黄色、優しい雰囲気のピンク、爽やかな青を用いることで、大人用紙パンツらしくないシンプルで美しいパッケージに仕上げており、買いやすく、持って帰りやすいデザインとなっています。そのようなデザインでも、サイズなど必要とされる情報はパッケージ正面の帯に簡潔に分かりやすく記載しています。
「アテント 超うすパンツ 下着爽快」は、独自技術のプレミアム伸び・ワザ素材を採用し、下着らしい見た目を追求した超うすタイプの紙パンツ。「目立たずフィット設計」で、胴まわりがもこもこすることなく、驚きのはき心地と下着のようなすっきりしたシルエットを実現しました。さらに、より下着らしく使っていただくために、カラーは清潔感のある「シンプルホワイト」と、ワコールと共同開発したカラーの「エレガントピンクベージュ」の2種類をラインナップしています。
「アテント 超うすパンツ 下着爽快」については、下記のページをご覧ください。
アテント 超うすパンツ 下着爽快 シンプルホワイト M
アテント 超うすパンツ 下着爽快 シンプルホワイト L
アテント 超うすパンツ 下着爽快 エレガントピンクベージュ M
アテント 超うすパンツ 下着爽快 エレガントピンクベージュ L
「アテント うす型パンツ 下着気分」は、おなかまわりがやわらかく快適なはき心地のうす型パンツ。すっきりストレッチラインを採用して、吸収体のあるおしりまわりの素材に伸縮性を持たせることで着圧を向上させています。パッド併用時は、パッドを押さえてズレを防止。おしり部分もゴワつかずにしっかりフィットします。「下着爽快」同様、カラーは「シンプルホワイト」と「エレガントピンクベージュ」の2種類をラインナップしています。
「アテント うす型パンツ 下着気分」については、下記のページをご覧ください。
アテント うす型パンツ 下着気分 シンプルホワイト M
アテント うす型パンツ 下着気分 シンプルホワイト L
アテント うす型パンツ 下着気分 エレガントピンクベージュ M
アテント うす型パンツ 下着気分 エレガントピンクベージュ L
「アテント 紙パンツ用パッド 下着気分パッド」は、横幅がスリムな形状の紙パンツ用パッド。当社従来品(※)よりズレ止めテープの面積を拡大することで、ズレにくさを向上しました。全面通気性シートの採用により、つけ心地はさらっと快適です。
※紙パンツ用さらさらパッド通気性プラス
「アテント 紙パンツ用パッド 下着気分パッド」については、下記のページをご覧ください。
アテント 紙パンツ用パッド 下着気分パッド
「アテント」は、病院や施設などでの看護・介護現場で使用する紙おむつとして、業界ではいち早く大学・研究機関との共同研究を進めてきました。そうして開発した産学連携商品の中には、市販されている商品もあります。
例えば、従来の紙おむつでは吸収しにくい軟便・水様便を吸収する「アテント Sケア 軟便安心パッド」は、「アテント 軟便も安心パッド」として市販されています。また、世界で初めておむつ内での尿の流れを医療用CTで解析し、モレの要因を解明することで開発した「アテントSケア長時間安心パッド ダブルブロックタイプ」は、「アテント 夜1枚安心パッド 巻かずに使える男性用 4回吸収」として販売されています。
「アテント 軟便も安心パッド」「アテント 夜1枚安心パッド 巻かずに使える男性用 4回吸収」については、下記のページをご覧ください。
アテント 軟便も安心パッド
アテント 夜1枚安心パッド 巻かずに使える男性用 4回吸収
病気やケガなど、紙おむつを使用する場面は突然やってきます。そんなときに戸惑わないよう、ここでは紙おむつの種類や選び方について、体と尿モレの状態に合わせてご紹介します。
内側にあてるパッドについては、下記のページをご覧ください。
布下着・おむつの内側につけるパッド
紙おむつは、使用する方の体の状態に合わせて、どのようなものが必要か、パッドと合わせて選択します。なお、体の状態は「一人で歩ける方」「介助があれば歩ける方」「介助があれば立てる方」「介助があれば座れる方」「寝て過ごす時間が長い方」の5つのタイプに分類します。
・一人で歩ける方
映画・旅行など長時間トイレに行けないと不安を感じる方や、尿意を感じてからトイレまでが間に合わない方といった、一人で歩けるけれど「軽い尿モレでお悩みの方」は、普段の布下着に吸水ケア専用商品や尿とりパッドを組み合わせるのがおすすめです。
一人で歩ける方で、「一度に量が多い尿モレがあり、トイレに間に合わないことがある方」は、パンツタイプ単体か、パンツタイプと紙パンツ用パッドを組み合わせてご使用ください。
・介助があれば歩ける方・立てる方・座れる方
介助があれば歩ける方や立てる方、座れる方で、「一度に量が多い尿モレがあり、トイレに間に合わないことがある方」は、パンツタイプと紙パンツ用パッドを組み合わせて使用します。
「おむつ内で排泄をすることが多い」「おむつ内で排泄をする」という方は、吸収量の多いパンツタイプを単体使用するか、テープ止めタイプとテープ用パッドを組み合わせてご使用ください。
・寝て過ごす時間が長い方
寝て過ごす時間が長い方は、「おむつ内で排泄をすることが多い」「おむつ内で排泄をする」ケースが多いと考えられます。そこで、横になった状態で介護者が交換できる、テープ止めタイプとテープ用パッドを組み合わせてご使用ください。
「アテント」は、誰もがいつか使用する可能性のある紙おむつについて、もっとオープンに、気軽に話題にできるような社会を目指しています。
そのような社会になるために私たちは、「誰もが気がねなく、紙パンツをはけるようにしたい!」と考えています。
毎日をもっと楽しみながら、必要なときには普段の下着と同じように、気軽に紙パンツを使っていただけるように。
「わたしもはいてみました」と言ってくれる人が、もっと増えていく世界になるように。
私たちは、お客様のより楽しい生活を応援するために、これからも「アテント」の開発に力を注いでいきます。
画像提供/PIXTA