※このレポートは2020年3月に取材したものです
「ハートサポート」で支援を続けているナイロビのスラム街キベラにある学校、マゴソスクール。今回は2020年に高校へ進学した卒業生、メトリンさん(15歳)に話を聞きました。
私は、もともとはマゴソスクールの生徒ではありませんでした。しかし、前に住んでいた家が強制撤去されることになり、どこか別の学校に転校しなくてはいけなくて。そのとき、マゴソスクールには「ガールズクラブ」があると聞いたのです。女子生徒が自分たちのための課外活動をしていると知って、この学校に入りたい!と強く思いました。前の学校には「ガールズクラブ」のようなものはなく、女の子たちは悩みや問題があっても、なかなかまわりに話すことができなかったからです。
「ガールズクラブ」では、女子生徒たちによるディスカッションをはじめ、料理や裁縫、美容師体験といった将来の就労に役立つグループ活動も行われています。
挙手して意見を出し合う
ディスカッションの様子
調理実習
ヘアアレンジの体験
「ガールズクラブ」では、みんなで自分の問題を打ち明けて、話し合って、解決策を見つけます。そうはいっても、自分の問題を打ち明けるには勇気がいります。ですから「ガールズグループ」の時間には、いつも私から率先して手を挙げて、ほかのみんなも話しやすいような空気づくりを心がけていました。
挙手するのが難しい生徒もいると思うので、意見箱も用意しています。匿名で自分の問題を相談できるようにしました。みんなが抱える問題は様々です。生理の悩み、家族の課題、妊娠の不安、将来のこと……。自分たちだけで解決できないときには、先生やスタッフのみんなも助けてくれます。
女の子たちが「自分の身を、自分で守れるようになる」「自分の人生を、自分で決められるようになる」。その力を育むことは、私たちの人生を変えていくと思います。
大王製紙「ハートサポート」プロジェクトでは、マゴソスクールをはじめ、貧困が理由で生理用品を使うことのできない女性に、生理用ナプキンの支援や月経教育などを実施しています。これまでの活動レポートもぜひご覧ください。
次回も「ハートサポート」で実施している支援内容についてレポートします。