クリニック TOP

心と体の生理トラブル

生理中の不調 過多月経/過少月経

経血量が異常に多い状態を過多月経といいます。
経血量が多いか少ないかを判断するのは個人差もあり難しいところですが、
ナプキンが1時間ももたない、
経血の中にレバーのような血のかたまりがたくさん出る、
量の多い期間が8日以上続くような場合は、過多月経が疑われます。

ストレスによるホルモン分泌の乱れが原因の場合は、2~3回程度で血量が安定すれば心配ありませんが、長引く場合は、子宮の病気が疑われます。症状としては貧血によるめまい、動悸、息切れ、頭痛や血色不良などです。

反対に経血量が少ないのが過少月経です。おりもの程度の経血量だったり、生理が来たのを気づかないうちに終わってしまうような短い期間も過少月経の可能性があります。
精神的なストレスや無理なダイエットなどによるホルモンバランスの乱れ、子宮発育不全、黄体機能不全なども原因として挙げられます。

過少月経は、過多月経に比べると深刻な病気の可能性は低いですが、放置しておくと妊娠しにくくなったり、子宮内膜の異常なども原因になるので注意が必要です。

過多月経の病気

子宮筋腫

子宮筋層に発症するコブのような良性の腫瘍です。成人女性の20~30%に発症されると推測されています。子宮筋腫ができる明確な原因は分かっていません。
骨盤内の筋腫が大きくなり、神経や臓器を圧迫するようになると、腰痛や排尿障害、水腎症、静脈瘤なども引き起こします。子宮筋腫は良性ですが、不妊症や早産、流産の原因になることもあります。

子宮腺筋症

子宮内膜に似た組織が子宮筋層に発生する病気です。月経のたびに増殖と剥離を繰り返し、病気が進行することにより子宮筋層が大きくかたくなります。
最も多い自覚症状は激しい生理痛です。下腹部や腰、下半身全体に痛みを感じます。経血量が増えていく影響で貧血になりやすくなります。

子宮内膜症

本来は子宮の中にしかないはずの子宮内膜の組織が、卵巣や卵管など子宮以外の場所で増殖、剥離を繰り返す病気です。
約7~10%の女性に見られ、特に20~40歳代の女性に多いとされています。
子宮内膜症が体外のどこで増殖するかは人によって違いますが、卵巣や子宮を覆っている腹膜などに発生しやすく、特に卵巣に子宮内膜症ができた場合は「チョコレート嚢胞」と呼ばれます。卵巣が腫れて癒着を起こし排卵障害を起こすと不妊の原因になります。

過多月経の治療の種類

薬物療法

1)IUS(子宮内黄体ホルモン放出システム)

IUSとは、Intra Uterine Systemの略で、黄体ホルモンを子宮の中に持続的に放出する子宮内システムです。経血量が減り、生理痛が軽くなったり、貧血の改善にもなります。
子宮の中に直接作用するため、血液中に黄体ホルモンの移行が少ないため全身的な副作用が少ないのも特徴的です。
月経期以外の出血などが見られる場合があります。一度挿入すると最長で5年間効果が持続します。
生理が起こらなくなる場合もあり、避妊療法としても使われます。

2)ホルモン療法

女性特有の体調不良は、女性ホルモンの分泌バランスが崩れることで起こります。ホルモン療法は人工的にこのホルモン量を増やして、バランスを調整します。使用方法は内服や注射、点鼻薬などがあります。
排卵と子宮内膜の増殖を抑えて経血量を減少させたり、子宮に病気がある場合は直接病巣に働きかけ病巣を小さくするものなど、さまざまな働きと種類があります。

主な製剤としては、
・卵胞・黄体ホルモン混合剤(ピル)
・黄体ホルモン製剤
・GnRHアナログ製剤
・ダナゾール製剤

ホルモン療法は直接ホルモンバランスを変化させることができる反面、副作用などが強く現れる場合があります。人によっては吐き気や頭痛、不正出血、のぼせや血栓症にも注意が必要です。
医療機関で処方してもらい用法と用量をきちんと守って、医師の指示に従って利用しましょう。正しく使えば辛い症状の緩和に役立ちます。

外科的療法

症状が重かったり、不妊の原因になっている場合は手術を考えます。
手術には病巣だけを摘出したり焼いたりする保存手術と、子宮、あるいは子宮・卵巣を摘出する根治手術とがあります。以前は開腹手術が主流でしたが、最近では内視鏡(腹腔鏡、子宮鏡)を利用した、体への負担の少ない手術が増えています。
子宮内膜症や子宮筋腫で行われる腹腔鏡の手術では、おへその周りに数か所穴をあけ、腹腔鏡や器具を挿入し病巣を摘出します。 子宮内膜への直接の治療としては、子宮内膜掻把(そうは)術や子宮内膜焼灼術などがあります。

1)子宮内膜掻爬(そうは)

急な大量出血を処理するために子宮内膜をかき出して止血する治療法です。子宮内に器具を入れて子宮内の経血をかき出して剥がします。時間にして20分程度、麻酔で痛みをおさえます。一度治療を行っても1~2周期で再発するため、実施後は薬物療法を行う必要があります。

2)子宮内膜焼灼術・MEA

専用の装置を膣から子宮のなかに入れて、子宮内膜をマイクロ波の熱で直接焼いて凝固・壊死させることで、経血量を少なくさせる方法です。
麻酔をして行われます。所要時間は30分ほど。麻酔の影響がなければ術後すぐに日常生活に復帰することも可能です。この方法は将来、妊娠の希望がある場合には使用できません。

その他療法

薬物治療には、血液の状態を調整するトラネキサム酸や、月経痛などの痛みを一時的に抑える鎮痛薬、漢方薬なども使用されています。子宮筋腫の外科治療には、足の付け根から動脈に細い管(カテーテル)を通し、筋腫に栄養を送る動脈を詰まらせ血液の流れを断つことで筋腫を小さくする治療法も用いられる場合があります。(※保険適用外)

こちらもチェック!

あなたの生理に対する疑問や不安を解消。過多月経の症状や、過多月経の方のためのナプキン「クリニクス」を実際に使われたお客様の声をご紹介します。